時価総額で2番目に大きい暗号資産であるイーサリアム(ETH)は、15日月曜日のアメリカ時間午後早くに3100ドル(約46万5000円、1ドル150円換算)の節目をわずかに上回る水準で推移しており、13日土曜日の暗号資産市場のパニック的な下落以来の上昇分を維持するのに苦戦している。
週末の大幅下落後の上昇分を削る
イーサリアムは過去24時間で4%上昇した水準にあるが、香港で複数のビットコインとイーサリアム現物ETFが承認されたという情報(まだ未確認)を受けて15日に3300ドル近くまで上昇した時点から比較すると約4%下落している。
ビットコイン(BTC)でも下値圧力が再開している。15日には6万7000ドル(約1005万円)に近づいたタイミングもあったが、過去24時間では6万4200ドルまで小幅下落した。
過去24時間で、取引高上位の暗号資産のパフォーマンスを示すCoinDesk 20 Index(CD20)は0.68%上昇している。
さらに、ソラナ(SOL)も夜間の上昇の大部分がなくなり、15日早くに記録した155ドルから約140ドルまで下落した。12日金曜日には175ドルを達成していたため、さらに下落した形だ。
イランがイスラエルへの爆撃作戦を開始したため、ビットコインやイーサリアムを始めとする暗号資産(仮想通貨)全体が13日土曜日に急落。ビットコインは6万1000ドル台に下落し、イーサリアムは3000ドルを割ったが、暗号資産市場は週末後半にある程度の足場を取り戻した。
押し目買いも観測される
シンガポールに拠点を置くデジタル資産取引会社QCPキャピタル(QCP Capital)は投資家向けメモの中で、歴史的には大規模な地政学的紛争の勃発の際の押し目買いで利益が得られたと述べた。
流動性プロバイダーB2C2のトレード責任者、エド・ゴー(Ed Goh)氏は、特に週末の下落局面でビットコインの一貫した買いが見られたと指摘。「当社の資金の流れの57%は買い側だった」と述べた。また、アルトコインの活動は依然として高く、アルトコインの購入が多い傾向がみられると説明した。
ビットコインの半減期は4月19日に迫っており、一部のトレーダーは半減期の前後に短期的な「ニュースで売る」反応を引き起こす可能性があると予測している。
市場全体の下落にもかかわらず、一部のアルトコインは15日も大幅な上昇を続けた。オンド・ファイナンス(ONDO)は過去24時間で15%、レンダー(RNDR)12%、ザ・グラフ(GRT)は9%上昇した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Ether, Altcoins Remain Under Pressure Following Volatile Weekend