群集心理が弱気に反転──歴史的にはビットコインの反発を示唆
  • ソーシャルメディアの指標は、多くの暗号資産投資家がビットコインの価格に対して弱気な態度を取り始めていることを示唆している。
  • 歴史的に見て、群集の弱気なセンチメントは市場の底で観察されてきた。

「大衆は常に間違っている。英知とは、群衆がやらないことをすべてやることだ」とアメリカの詩人で小説家のチャールズ・ブコウスキー(Charles Bukowski)は言った

それは暗号資産にも当てはまり、群衆はビットコイン(BTC)に対して弱気に傾き始めており、これは現在のBTC価格の下落がまもなく勢いを失う可能性があることを示している。

「歴史的に、価格は大衆の予想とは逆方向に動く」とブロックチェーン分析プラットフォームのサンティメント(Santiment)はマーケットインサイトの投稿で述べ、市場は半減の直前(今後2日以内に予想される)、または直後に底を打つ可能性があると付け加えた。

サンティメントが追跡したデータによると、暗号資産(仮想通貨)ソーシャルメディアにおける「強気市場」または「強気サイクル」の言及数は3月下旬以降減少している。同時に、「弱気市場」または「弱気サイクル」の言及数は着実に増加している。

サンティメントのトーシャルトレンド指標は、テレグラム(Telegram)、レディット(Reddit)、X、4Chanの雑談を追跡し、関心を呼び起こしたキーワードやトピックを特定する。

暗号ソーシャルメディアのセンチメントが弱気に反転。(Santiment)
暗号ソーシャルメディアのセンチメントが弱気に反転。(Santiment)

「暗号資産投資家の多くは、3月14日につけた史上最高値の7万3600ドルからビットコインの市場価値が16%下落したことで、強気市場(への言及)は実質的に終焉を迎えた。同時に、弱気市場に関する言及は増加している」とサンティメントは述べた。

「Buy the dip(ディップを買う)」といったキーワードの言及数も、個人投資家の間で「hopium(ホピウム、早期回復や強気継続を期待するスラング)」が薄れていることを示している。歴史的に、「Buy the dip」の減少は下落トレンドの終わりを示す。

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを行う確率の低下、地政学的緊張の高まり、アメリカの納税のタイミングなどが今月のビットコインの重荷となり、14%の価格下落につながった。

時価総額1位の暗号資産であるBTCは、一時6万ドルを下回る安値をつけた後、記事執筆時点では6万1500ドル付近まで回復した。時価総額上位20の暗号資産のパフォーマンスを測定するコインデスク20指数(CD20)は、今月24%下落している。

ビットコインブロックチェーンは、19日または20日の早い段階で4回目のマイニング報酬半減を実施し、1ブロックあたりのBTC排出量を50%削減し、3.125BTCにする。JPモルガン(JPMorgan)を含む複数のアナリストは、長期的には強気であるものの、4年に1度のイベント後に価格がさらに下落すると警告している。

今週は「ディップを買う」という発言が減少した。(Santiment)

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Santiment
|原文:Bearish Flip in Crypto Crowd Sentiment Hints at Coming Bitcoin Price Bounce