- RWAトークン化プラットフォームのオンドファイナンスは、トークン発行プロトコル「ノーブル」を介して、RWAトークンをコスモスで提供する。
- オンドは、急成長するトークン化米国債領域の大手で、これまでに3億ドルの資金を集めてきた。
実物資産(RWA)トークン化プラットフォームのオンドファイナンス(Ondo Finance)は4月18日、トークン発行プロトコルであるノーブル(Noble)と提携し、トークン化米国債をコスモス(Cosmos)のエコシステムに提供すると発表した。
オンドがノーブルを介して発行する最初のネイティブトークンUSDYは、短期米国債を裏付けとする年利回り5.2%のトークン化債券で、2024年第2四半期末のローンチを目標としていると広報担当者はCoinDeskに語った。USDYは現在、イーサリアム(Ethereum)、ソラナ(Solana)、マントル(Mantle)、スイ(Sui)で入手可能。
今回の進出により、オンドが今後発行するトークンはコスモスエコシステムの90以上のブロックチェーンに統合されることになり、利回りを得られる貯蓄、支払い、担保資産としての米国債に裏付けられた商品の普及が促進される。
しばしば「ブロックチェーンのインターネット」と表現されるコスモスは、dYdX(DYDX)、セレスティア(TIA)、セイ(SEI)、インジェクティブ(INJ)をはじめとするさまざまなブロックチェーンをつなげる相互運用性ネットワークだ。ノーブルは、コスモスネイティブなデジタル資産を発行するために設計されたアプリケーション専用チェーンであり、オンドはノーブルをコスモス内の流動性の「ルーティングハブ」として活用する。
「ノーブルを発行パートナーに迎えることで、アプリチェーンやそのユーザーの利便性と流動性が大幅に向上すると同時に、利回りを得られる商品へのエクスポージャーを提供することができる」とオンドファイナンスの創設者ネイサン・オールマン氏(Nathan Allman)は述べた。
オンドファイナンスは、12億ドル(約1800億円、1ドル150円換算)規模におよぶトークン化米国債市場の大手だ。同市場は、暗号資産(仮想通貨)投資家やデジタル資産企業がブロックチェーン上の資金を安全に保管し、利回りを得る方法を求めるなか、昨年大きな成長を遂げた。オンドのトークン化商品は、2023年初頭にデビューして以来、3億ドル(約450億円)以上の資金を集めてきた。
最近、資産運用大手のブラックロック(BlackRock)はセキュリタイズ(Securitize)と提携し、米国債に裏付けられたトークンBUIDLでこの分野に参入した。オンドは、BUIDLを自社のトークンOUSGの裏付けに活用している。
|翻訳・編集:行武 温
|画像:Ryan Quintal/Unsplash, Modified by CoinDesk
|原文:Ondo Finance Brings Tokenized Treasuries to the Cosmos Ecosystem with Noble Integration