ビットコインの200日移動平均線が過去最高値に接近──歴史的には激しい上昇を予兆
  • ビットコインの200日単純移動平均は、2022年2月のピークである4万9452ドルに挑戦する勢いだ。
  • 過去のデータによると、強気サイクルの最も激しい局面は、この平均が前回のピークを超えた後に展開する。

ビットコイン(BTC)の価格は10月に200日単純移動平均線(SMA)を超えて強気の領域に入り、先月7万3000ドルを超える過去最高値を更新した。

現在、長期トレンドの重要なバロメーターである同平均線も、強気の勢いを示すように急上昇しており、2022年2月の4万9452ドルという過去のピークを上回る勢いのようだ。記事執筆時点では、ビットコインは6万6200ドル、200日平均は4万7909ドルで取引されている。

過去のデータによると、強気サイクルの最も激しい局面は、この平均線が前回のピークを超え、生涯最高値を更新した後に展開されるため、トレーダーにとっては注目に値する。

ビットコインの価格チャート。(CoinDesk/TradingView)
ビットコインの価格チャート。(CoinDesk/TradingView)

3回目の半減から6カ月後の2020年11月初旬、ビットコインの200日SMAは1万320ドルを超えて当時の最高値まで上昇した。その後、2021年4月中旬までにビットコインは4.5倍の6万3800ドルまで上昇した。

それ以前にも、この暗号資産(仮想通貨)は、2016年12月にこの平均線が最高値を更新してから12カ月、つまり2度目の半減から5カ月で2万ドル近くまで2000%以上の急騰を遂げた。2012年11月に平均が新高値を更新した後にも、同じような急騰が展開された。

ただし、例によって、過去のデータは将来の結果を保証するものではない。

200日単純移動平均の新高値への移動は、歴史的に強気相場の最も激しい局面への道を開いてきた。(CoinDesk/TradingView)
200日単純移動平均の新高値への移動は、歴史的に強気相場の最も激しい局面への道を開いてきた。(CoinDesk/TradingView)

とはいえ、BTCの弱気相場は2022年11月に底を迎え、その後の数カ月で価格が上昇したが、これは半減の15カ月前に底を打って新たな上昇を始めるという過去のパターンと一致している。ビットコインのブロックチェーンは20日に4回目のマイニング報酬半減を実施し、1ブロックあたりのコイン排出量を6.25BTCから3.125BTCに引き下げた。

大半のアナリストは、政府債務懸念の高まりがいずれアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)に急速な利下げを迫り、暗号資産を含むリスク資産が上昇トレンドを維持するとの見方を示している。

しかし短期的には、利益確定売りや債券市場のボラティリティにより価格が下落する可能性がある。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:CoinDesk/TradingView
|原文:Bitcoin’s 200-Day Average Is Approaching a Record High; Here’s Why It Matters