- ビットコインとイーサリアムはアジア時間の日中は安定していた。
- トレーダーが方向性を決めかねているため、コインデスク20指数は横ばいだった。
暗号資産(仮想通貨)市場のリーダーであるビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は、トレーダーが半減後のマクロ状況を再評価しているため、狭いレンジでの取引が続いている。
CoinDeskのデータによると、記事執筆時点でビットコインは6万6300ドル付近で取引され、イーサリアムは3250ドルで取引されていた。
地政学的な敵対勢力同士のミサイル攻撃やビットコインの半減に関する興奮を含む不安定なここ数週間の後、市場に穏やかな感覚が戻ってきており、強気派と弱気派はともに値動きを主導することを望んでいないようだ。
「半減の後、市場のボラティリティはやや落ち着いていた」とPrestoのトレーダー、トーマス・キム(Thomas Kim)氏はCoinDeskに語った。「最近の3日間の実現ボラティリティは、BTCオプションのインプライド・ボラティリティを大きく下回っており、投資家はまだマクロ経済変数を測定する必要があるかもしれない」。
CoinGlassのデータによると、過去12時間で5246万ドル(約81億3000万円、1ドル=155円換算)のポジションが清算されている。ETHとBTCのポジションがそれぞれ最大だが、取引高が急増して10億ドルの大台を超えたヘデラ(HBAR)の清算も686万ドル(約10億6000万円)あり、ぺぺコイン(PEPE)も183万ドル(約2億8000万円)ある。
暗号資産マーケットメーカーであるKeyrockのジャスティン・ダネタン(Justin d’Anethan)氏は、CoinDeskとのテレグラムによるインタビューで、トレーダーは優柔不断で、どのポジションを取るか決めかねていると述べた。
「トレーダーは強気にも弱気にも転じることができないようで、価格が横ばいで推移していることからもそれは明らかだ」と彼はCoinDeskに語った。
コインデスク20指数(CD20)は、時価総額で最大のデジタル資産を示す指標で、横ばいの2343で取引されている。
ダネタン氏は「市場を圧迫するネガティブなニュースが相次いでる」と述べ、イーサリアムETFの承認を遅らせたいというSECの明確な意向、暗号資産マイニングに関するジョー・バイデン大統領のコメント、そして継続する暗号資産投資商品からの流出を指摘した。
「逆に、おそらくもっと強気な面としては、先週見られた反動は、一部のレバレッジを活用したロングの清算によって引き起こされたものだが、おそらくバブルがいくらか取り除かれ、我々はある程度のコミットメントを持った資本を抱えて立派な水準に留まっている」と彼は述べている。
Coinglassのデータによると、イランがイスラエルへのミサイル攻撃を開始した4月12日から13日の週末にかけて、14億ドル(約2170億円)以上のロングポジションが清算された。
「半減したことで、暗号資産投資家はコインを手放したがらず、長期的な価格上昇を待っているのだろう」。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin, Ether Coil as Crypto Traders in Limbo After Halving