- ビットコインの強気相場は、直近の史上最高値7万3000ドル超で終了した可能性があると、ベテランのチャートアナリスト、ピーター・ブラント氏は述べた。
- 過去のデータによると、7万4000ドル付近は、すでに頂点に達しているという。
ベテランのチャートアナリストでFactor LLCのCEO、ピーター・ブラント(Peter Brandt)氏は、以前はビットコイン(BTC)に超強気だったがスタンスを変えた。
同氏によると、ビットコインの上昇相場はピークに達した可能性があるという。同氏は2月には、2022年11月の弱気相場の安値から始まる強気サイクルは2025年9月まで続き、価格は20万ドルに達する可能性があると述べていた。
最新の予測は「指数関数的減衰」と呼ばれる統計学的概念に基づいている。これは、何かの量が減少する速さが減少する量に比例することをいう。
「ビットコインは歴史的に約4年の強気/弱気サイクルの中で取引されており、多くの場合、半減期と関連している。最初の強気サイクルから3つの大きな強気サイクルがあり、各サイクルは価格上昇倍率で見ると、前サイクルの80%減となっている」とブラント氏は述べた。
「80%減衰という統計的定数が正しければ、2024年3月14日のビットコインの史上最高値7万3835ドルは、すでに歴史的な指数関数的減衰と一致する価格に達している」
ブラント氏は、2018年の弱気相場ではビットコインは4000ドルを割ると予測していた。
上図は、ビットコインの過去の強気相場と指数関数的減衰の割合、弱気相場からの上昇倍率を示している。
最初の強気サイクルでは、価格は0.01ドルから31.91ドルまで上昇し、2年弱で価格は3391倍となった。その後の強気相場は期間は長いが上昇倍率は小さくなり、一貫して約80%の指数関数的減衰を示している(編集部注:上昇倍率が前サイクルの80%減=20%になっている)。
ビットコインが3月に7万3000ドルを超える史上最高値まで上昇したことは、2022年11月の暗号資産取引所FTXの破綻後に記録した弱気相場の安値1万5473ドルから、ス数関数的減衰79.1%の上昇を示している(編集部注:前サイクルでは価格は22倍になったが、直近サイクルは約4.7倍)。
つまり、指数関数的減衰理論が指針となるなら、強気相場は終わったかもしれない。
とはいえ、過去のデータは将来の結果を保証するものではなく、歴史的にはビットコインブロックチェーンの4年に一度の半減期は強気トレンドをあと押ししてきた。ビットコインは4月20日に4度目の半減期を迎え、ブロック報酬は6.5BTCから3.125BTCに半減した。
そのため、暗号資産コミュニティの多くは、現在の6万ドル〜7万ドルでの横ばい推移は、強気の動きで解決されると見ている。
「半減期前後の過去の動きは、現在の強気トレンドが2025年夏の終わりから秋の初めにかけて、14万ドル〜16万ドルのレンジでピークに達することを示している」と述べ、この考え方が自身のビットコイン保有の大きな原動力であることに変わりはないと付け加えた。
しかし、ブランド氏は「前述したようは減衰は2022年11月からスタートした強気トレンドに影響を与えない」という証拠が現れるまで、指数関数的減衰理論は頭の片隅に残っていると付け加えた。
ビットコインは当記事シッピツ時点、6万2300ドルで付近、24時間で1.5%下落している。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Peter Brandt
|原文:Chart Veteran Who Predicted Bitcoin’s 2018 Collapse Says the Bull Market May Be Over