VCファンドのセキュリティ・トークン化にむけた「中間整理」を発表:プログマ主催のDCC

セキュリティ・トークン(デジタル証券)の発行・管理基盤などを手がけるProgmat(プログマ)が主催する「デジタルアセット共創コンソーシアム」(DCC、会員組織数266)は、「スタートアップ投資促進ワーキング・グループ(WG)」の検討状況を「中間整理」としてまとめた。

同WGは2023年12月、スタートアップ投資を5年で10倍を超える規模とするという政府の「スタートアップ育成5か年計画」実現に貢献することを目的に設置。関係当局のオブザーブの下、ベンチャーキャピタル(VC)、金融機関、証券会社など45組織と検討を進めてきた。

WGでは、不動産、社債などを裏付け資産として急成長している日本のセキュリティ・トークン(ST:デジタル証券)市場のさらなる拡大を目指して、「保有可能なアセットの多様化」の一環として、「未上場株式/ファンド持分」のST化に向けた論点を整理した。

中間整理によると、セキュリティ・トークンを用いて、ベンチャーキャピタル(VC)と個人投資家を結びつけることにより、スタートアップへの資金提供量の拡大と、個人の資産形成手段の多様化が可能になるという。

また、具体的な商品組成や必要な規制改正要望の抽出などは今後の取り組みとなるため、必要な信託会計のルールメイクを包括的に行う「信託会計ルールWG」を新設。2024年度内の商品化を目指し、信託銀行や監査法人など、業界横断で全体最適を図っていくとしている。

プログマ代表取締役の齊藤達哉氏は、「(WGに参加している)複数のVCと個別案件に向けた議論」を行っているとCoinDesk JAPANに語った。

|文:増田隆幸
|画像:「スタートアップ投資促進WG|中間整理」より