フィデリティ、イーサリアムETF申請書類の更新でステーキング計画を撤回
  • フィデリティはSECに提出したS-1申請書を修正し、提案中のイーサリアムスポット型ETFでステーキングを行わないことを示した。
  • ステーキングとは、暗号資産をロックして報酬と引き換えにブロックチェーンの運用をサポートすることで、イーサリアムのステーキングの年換算利回りは現在3%程度だ。

5月21日未明にアメリカ証券取引委員会(SEC)に提出されたS-1書類の更新によると、フィデリティ(Fidelity)は提案されているスポット上場投資信託(ETF)でイーサリアム(ETH)をステーキングする計画を撤回した。

以前の提出書類では、同社は「信託の資産の一部を」「1つ以上の」インフラ・プロバイダーに投じるつもりだと述べていた。しかし、今回の更新では、カストディアンに保管されているイーサリアムを「ステーキングしない」と明言している。

ステーキングとは、特定の暗号資産(仮想通貨)を一定期間ロックしてブロックチェーンの運営を支援し、その対価として報酬を得ることだ。これらの報酬は、暗号資産トレーダーの間では主な受動的収入と考えられている。

人気のステーキング・サービスのリド(Lido)のデータによると、21日の時点で、イーサリアム・ステーキングの年率換算利回りは約3%だった。

CoinDeskは20日に、アメリカ証券取引委員会(SEC)がイーサリアムETFの上場を目指す取引所に対し、重要な承認期限を前に19b-4書類を更新するように求めたことで、ETFへの期待が高まったと報じていた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Fidelity Drops Staking Plans in Updated Ether ETF Filing