- イーサリアムの上昇トレンドは2021年5月と同程度に強いと、人気のテクニカル指標が示している。
- RSIのような他の指標も同じことを示唆しており、当面のレジスタンスは4090ドルだ。
有名な相場の格言「落ちてくるナイフはつかむな」の反対は何だろうか。これがイーサリアム市場の現状であり、価格はここ3年間で最も強い上昇の勢いを示している。
1週間前、イーサリアム(ETH)スポット上場投資信託(ETF)承認の憶測が本格化するずっと前に、CoinDeskはETH価格が主要な強気トレンドラインの支持線から反発する可能性があると報じた。 それ以来、少なくとも18%上昇して3800ドルとなり、予想を上回る上昇を記録している。
さらに重要なことは、チャートプラットフォームのTradingViewによると、時価総額が2番目に大きい暗号資産(仮想通貨)であるイーサリアムのモメンタム指標(10日間の価格変化率を測定する指標)が880ドルに急騰し、2021年5月以来の高値になったことだ。
言い換えれば、強気トレンドに勢いがあるということだ。売りを狙う弱気勢がいたとしても、簡単につぶれてしまうだろう。また、今が頂点だと考えるのは、強い下落をしているときに底だと判断する(落ちるナイフをつかもうとする)のと同じくらい危険だ。
トレーダーは、モメンタム指標を使って市場動向を確認し、ダイバージェンスを見抜く。弱気のダイバージェンスは、指標が価格上昇から乖離したときに発生し、強気の息切れと潜在的な調整、つまり下落を示唆する。
記事執筆時点では、イーサリアムの日足チャートは、モメンタム指標が価格とともに上昇しており、上昇トレンドを裏付けている。
14日RSI(左下)も70を超え、強気のモメンタムが強まる兆しを示している。RSIは0から100の間で変動し、70を上回ると、一般に認識されているような買われすぎの状態ではなく、上昇の勢いが強いことを示す。30を下回ると売りが加速する傾向がある。
14週RSI(右)は、過去のパラボリックな強気相場を示す閾値である70に急接近している。
当面の抵抗線は、4月につけた高値の4090ドルと、2021年の強気相場中につけた記録価格4692ドルと見られる。分散型市場ライラ(Lyra)のオプショントレーダーは、第2四半期末までに5000ドルへの上昇を予想している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Ether’s Bull Momentum Is Strongest Since May 2021