イーサリアム現物ETFはソラナにも好材料、商品に分類される可能性高まる:バーンスタイン
  • イーサリアム現物ETFの取引所の申請の承認は、ソラナのようなライバル暗号資産にとって好材料となる可能性がある。
  • だが、発行体の申請の承認は、まだ数週間から数カ月かかるだろうとギャラクシー・デジタルは述べている。
  • またバーンスタインは、トランプ氏が大統領選挙で勝利すれば、暗号資産に寛容な政権が誕生する可能性があるとも述べている。

イーサリアム現物ETFの承認は、暗号資産業界にとって大きな規制緩和と見なされ、イーサリアム(ETH)のライバルであるソラナ(SOL)がコモディティ(商品)として分類されることへの期待が高まると投資会社のバーンスタイン(Bernstein)は5月21日のリサーチレポートで述べた。

「イーサリアム現物ETFに関する取引所の申請の承認は、ビットコイン以外の暗号資産が初めてコモディティとみなされる前例となり、ソラナなど、イーサリアムのライバルが同じ道をたどることへの期待を高める」

暗号資産が証券あるいはコモディティと分類されることは、広範な影響を及ぼす。例えば、ETFの申請と承認は、暗号資産がコモディティに分類されるかどうかにかかっている。仮に証券に分類されれば、SECによる規制監視はより厳しくなる。

ブルームバーグ(Bloomberg)の2人の著名ETFアナリストが、SECがイーサリアムETFを承認する確率を25%から75%に引き上げたこと、またSECが突然申請者に提出書類の更新を求めたとの報道で承認の可能性が高くなったことを受けて、イーサリアムは今週初めに急騰した。

バーンスタインは、ビットコインがETF承認後に75%上昇したことを指摘、イーサリアムにも同様の値動きを期待している。イーサリアムの38%はステーキング、スマートコントラクト、レイヤー2チェーンにロックされており、イーサリアム供給量の66%は過去12か月間移動していないため、イーサリアムの流動性と供給量はビットコインよりも魅力的とレポートは述べた。

ただし、イーサリアムETFの取引所の申請(19b-4)は承認されたが、発行体の申請(S-1)の承認は数週間から数カ月先と見られ、「その結果、夏まで取引可能なイーサリアム現物ETFは存在しない」とギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)のリサーチ責任者、アレックス・ソーン(Alex Thorn)氏は21日のレポートで述べている。

ギャラクシー・デジタルは、イーサリアム現物ETFの取引は、7月か8月に可能になると予測している。

またバーンスタインは、11月の大統領選挙を前にバイデン政権が暗号資産に対するスタンスを軟化させる可能性があると指摘、またトランプ氏が勝利した場合、影響は広くポジティブなものになると述べた。

「長期的には、トランプ氏が当選した場合、暗号資産は(新しいSCE議長のもとで)大きな法制上および当局の支援を受け、既存金融とのインテグレーションにおける長期的な構造変化がもたらされると考えている」とアナリストのゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏とマヒカ・サプラ(Mahika Sapra)氏は記している。

|翻訳:Yuta Takahashi
|編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:CoinDesk
|原文:Ether Spot ETF Approval Would Raise Expectations Solana Could Also Be Classified as a Commodity: Bernstein