ナイジェリアで収監中のバイナンス幹部にマラリアの疑い──家族が証言
  • バイナンス幹部のティグラン・ガバリャン氏はマラリアの疑いがあると、家族のスポークスマンがCoinDeskに語った。
  • 米国籍のガバリャン氏は、マネーロンダリングと脱税の容疑で2カ月以上ナイジェリアの刑務所に収監されている。

ナイジェリアで収監中の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)のコンプライアンス責任者ティグラン・ガンバリャン(Tigran Gambaryan)氏は、マラリアの疑いがあると家族のスポークスマンがCoinDeskに語った。

ガンバリャン氏は5月24日、ナイジェリアの裁判所で倒れた。同氏とバイナンスは脱税とマネーロンダリングの罪に問われている。

「5月23日にエメカ・ヌウィテ(Emeka Nwite)判事が出した裁判所命令にもかかわらず、ティグラン・ガバリャン氏はまだクジェ(Kuje)刑務所から病院に移されていない。クジェ刑務所の医療設備が不十分なため、彼が何に苦しんでいるのか、まだ正式には判明していない。重度の咽頭炎とマラリアが疑われている」

米国籍のガンバリャン氏は、ナイジェリアで2カ月以上勾留されている。同氏は、政府とバイナンスの間の紛争を解決するためにナイジェリア当局に招かれた。しかし、政府高官との会合の後、同氏ともう1人のバイナンス幹部、ナディーム・アンジャルワラ(Nadeem Anjarwalla)氏は当局に連行された。アンジャルワラ氏はその後、逃亡したが、同様にマネーロンダリング容疑に問われている。

ガンバリャン氏の妻、ユキ・ガンバリャン(Yuki Gambaryan)氏は、裁判所命令にもかかわらず当局が動いていないことに打ちのめされ、ショックを受けているとCoinDeskに述べた。

「ティグランはこのような非人道的な扱いを受けるに値しない」と夫人は述べた。

「彼は何も悪いことはしていないのに、アブジャでの会議への招待を受けたというだけで苦しんでいる。これは行き過ぎ。私は、アメリカ政府を含め、助けることができるすべての人に、無実の男の命が危険にさらされていることを認識してほしい。どうか、せめて彼が回復できるように病院へ行かせてやってほしい。しかし、もっと重要なのは、彼を私たちのもとに帰してほしい」

現地報道によれば、脱税とマネーロンダリング容疑の審問は、それぞれ6月14日と20日に予定されている。

|翻訳:Yuta Takahashi
|編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Shutterstock/Consensus
|原文:Binance Executive Jailed in Nigeria is Suspected of Having Malaria, Family Says