経済産業省は6月3日より「令和5年度 Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」の事業者公募を開始した。
事業の背景(どのような世界を目指すのか、なぜWeb3.0・ブロックチェーン技術なのか)について、
- 世界中で中央集権型プラットフォームがもたらす様々な課題も見られる中、特定のプラットフォーマーに依存しない、オープンでグローバルな Society5.0 時代の価値交換基盤(分散型プラットフォーム)の構築が求められている。
- 日本の強みであり、相性のいい文化経済領域等の分野を活用しながら、日本が主導してグローバルで分散型プラットフォームを構築する(もしくは既存の分散型プラットフォームにおける日本のプレゼンスを高める)ことや新たなアプリケーションを展開することが出来れば、 日本の経済・産業の活性化にも繋がる。
- Web3.0・ブロックチェーン技術は、 そのガバナンス構造上、本質的に、特定のプラットフォーマーに依存しない、オープンでグローバルなSociety5.0 時代の価値交換基盤(分散型プラットフォーム)の構築に適した技術 である。
としながらも、Web3.0・ブロックチェーン技術は次の3つの課題、「民間事業者にとって価値が見えづらい」「民間事業者のみでは経済合理性がない」「ルールが複雑・不明瞭」のために社会実装/社会受容が進んでいないとし、これら3つの課題解決に取り組むことを事業の目的にあげている。
具体的には、以下の5つのテーマが定められ、実証実験が実施される。
①現物資産や無形資産のデジタル化市場(発行・流通市場)構築
②資源循環システムの自律化・強靱化のための情報プラットフォーム構築
③スポーツ業界における肖像権等の権利管理システム・ルール策定
④コンテンツIP保護のためのガイドライン策定
⑤Web3.0型地方創生・関係人口創出事業のためのガイドライン策定
実施にあたっては「経済産業省・事務局及びアドバイザリーボード、スペシャルアドバイザーにおいて、実証事業者を伴走支援しながら事業全体の成果を向上させるとともに、各実証事業の有機的連携を生み出すための企画(ワークショップ/成果報告会、法令・会計・税務・ビジネス・技術等のアドバイス等 )を実施する」という。
アドバイザリーボードは、以下のとおり。
募集期間は、6月3日から26日17:00まで。詳細は事務局(一般社団法人社会実装推進センター)まで。
なお、CoinDesk JAPANを運営するN.Avenueは当事業にて、ワークショップ企画運営業務を受託。経済産業省とともに、来年3月に向けて、実証事業者とアドバイザリーボード、スペシャルアドバイザー、その他経済産業省が推薦する事業者・技術者・研究者・VC・関係省庁等が参加するワークショップを3回程度開催します。
CoinDesk JAPANでは、実証事業やワークショップの広報を行うとともに 、日本におけるエコシステムの育成とグローバル・官民を巻き込んだ持続的なコミュニティ形成を目指します。
|文:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:リリースより
※編集部より:情報を追加して、更新しました。