ビットコイン、一時7万1000ドルに到達──UNI、STRK、BNBがアルトコインの上昇を牽引
  • ビットコインは2週間ぶりに7万1000ドルを超えたが、その後上げ幅を縮小して1.5%の上昇だった。
  • 5月のISM製造業データはアメリカ経済の減速を示し、利下げ期待を強めた。
  • ビットコインマイナーのコア・サイエンティフィック、テラウルフ、ビットディアは2桁の上昇を記録した。

8月4日の暗号資産(仮想通貨)価格の動向は、複数のアルトコインが主導し、ビットコイン(BTC)が2週間ぶりの高値を記録するなど、幅広く上昇した。

分散型取引所ユニスワップ(Uniswap)のガバナンストークンであるUNIは、開発組織のユニスワップラボ(Uniswaps Labs)が謎めいたソーシャルメディア投稿を行った後、1日の間に20%以上急騰した。

ユニスワップの価格チャート(CoinDesk)

イーサリアムレイヤー2ネットワークのスタークネット(Starknet)のSTRKも、開発会社スタークウエア(StarkWare)がスタークネットを使用してビットコインネットワークを拡張するというビジョンを明らかにした後、10%以上上昇した。来週、約8500万ドル(約131億7500万円、1ドル=155円換算)相当のSTRKが解放され、供給量が増加するため、トークン価格は圧迫される可能性がある。

暗号資産取引所バイナンス(Binance)のBNBスマートチェーンのネイティブトークンであるバイナンスコイン(BNB)は、過去最高値を更新し、時価総額が1000億ドル(約15兆5000億円)を突破する勢いで7%上昇した。このトークンは、ユーザーがエアドロップや新しいトークンのローンチに参加するためにBNBをロックするバイナンスのローンチプールとローンチパッドの活動の増加の恩恵を受けている。

これらのトークンは、過去24時間で1.8%上昇したより広範な暗号資産の指標、CoinDesk20指数(CD20) を上回るパフォーマンスを記録した。この期間に20銘柄のうち17銘柄が上昇し、暗号資産価格の上昇傾向が顕著になった。

CD20の上位銘柄(CoinDesk)
CD20の下位銘柄(CoinDesk)

時価総額が最大の暗号資産であるビットコインは、5月20日以来初めて7万1000ドルを突破したが、その後、7万5000ドル付近まで反落した。6月3日に発表されたアメリカの新たな製造業データは、景気の冷え込みを示唆しており、今年後半に金融緩和のためにアメリカ連邦準備理事会(FRB)が金利引き下げを行う可能性が出てきた。

「7日の非農業部門雇用者数(NFP)発表で、この強気な勢いにさらに拍車がかかるだろう」と、暗号資産ヘッジファンドのQCPキャピタルは4日のアップデートで述べた。「市場は現在、6月と7月の利下げの可能性を0%と見積もっている。NFPの数字が弱ければ、その見方が変わるかもしれない」

時価総額第2位のイーサリアム(ETH)は、0.3%上昇の約3800ドルで取引され、BTCの1.5%上昇を下回る結果となった。しかし、暗号資産分析会社K33 Researchは、今後アメリカで上場するイーサリアム現物ETF(上場投資信託)に5カ月間で40億ドル(約6200億円)の資金が流入し、ETHのBTCに対する相対的な上昇につながると予測している。

その他、アメリカで上場しているビットコインマイニング企業の数社が大幅な利益を記録し、中でもクラウドコンピューティング企業CoreWeaveとの契約により人工知能(AI)サービスをホストすることになったコア・サイエンティフィック(Core Scientific)は40%急騰した。CoreWeaveは、1株あたり5.75ドルの現金一括払いでの買収も提案したと報じられている。

4月に4年に一度のビットコインの半減期を迎え、マイニング報酬が半減したことで、ビットコインマイナーの株価は大幅に下落した。この取引は、この業界でM&Aが活発化し、AIのトレンドに乗り遅れないために多角化したりする中で、小規模なマイニング業者が買収の対象となる可能性があることを示している。

大型株のマラソン・デジタル(Marathon Digital)は5%上昇し、小型株のテラウルフ(TeraWulf)、ビットディア(Bitdeer)、ハイブ・デジタル・テクノロジーズ(Hive Digital Technologies)はそれぞれ22%、12%、8%上昇した。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:ユニスワップの価格チャート(CoinDesk)
|原文:Uniswap, Starknet, BNB Lead Altcoin Gains as Bitcoin Hits $71K