- アイオタ(IOTA)は、レイヤー2のイーサリアム・バーチャル・マシン(EVM)ネットワークをローンチ。RWA活用にフォーカスし、エコシステムに新たな機能を導入した。
- 同レイヤー2ネットワークは、MEVに対する保護機能も組み込んでいる。
アイオタ(IOTA)は、現実資産(RWA)活用にフォーカスしたレイヤー2のイーサリアム・バーチャル・マシン(EVM)ネットワークをローンチした。開発者がメールで米CoinDeskに情報提供した。
6月4日のローンチにより、IOTAエコシステムには、スマートコントラクト、クロスチェーン機能、並行処理、最大抽出可能価値(MEV)に対するセキュリティが導入され、暗号資産(仮想通貨)アイオタ(IOTA)のファンダメンタルズは強化された。CoinGeckoでは当記事執筆時点、アイオタは24時間で6%上昇、一方、広範な暗号資産市場の指標であるCoinDesk 20 Index(CO20)は2%に満たない上昇となった。
アイオタのレイヤー2は分散型金融(DeFi)アプリケーションとRWA活用に特にフォーカスするとIOTA共同創設者のドミニク・シャイナー(Dominik Schiener)氏はテレグラム(Telegram)で述べた。
「我々は、現実世界をWeb3に導き、数兆の資産と機関投資家をチェーン上にもたらすことに役立つよう、IOTAをポジショニングしている」とシャイナー氏。
「アブダビ・グローバル・マーケット(ADGM)に登録された最初のDLT財団としてIOTAエコシステムDLT財団(IOTA Ecosystem DLT Foundation)を設立したことで、IOTAはRWAトークン化をリードするユニークなポジションにある」
さらに同氏は「我々は、投資家を特定して機関投資家向けDeFiの取引プールを可能にするオンチェーンKYCプロジェクトや、投資家を保護して法令遵守に対応するためのMEV耐性をはじめ、特に機関投資家ニーズに対応できるように我々のテクノロジーを適応させた」と続けた。
MEVは、バリデーターがブロックチェーンへの追加を待つトランザクションを並べ替えることで手数料を獲得する略奪的な手法のこと。IOTAのEVMは、トランザクションの並び替えを防止する機能を組み込み、MEV防止するという。
並行処理は、同時に複数ネットワークのトランザクションを送信するもの。ブロックチェーンのスケーリング、ガス代の低減、トランザクション処理速度の高速化が可能になる。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
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|原文:IOTA Kickstarts EVM Targeting DeFi, Real World Assets