ビットコイン現物ETF、6500万ドルの純流出──純流入は連続19日間で終了
  • アメリカで上場されているビットコイン現物ETFの連続純流入は、6月10日の6500万ドルの純流出によって19日間で終了した。
  • グレイスケールのGBTCが4000万ドルの流出額でトップとなり、1月の運用開始以来、パフォーマンスが最も悪いETFという傾向が続いている。

アメリカで上場されているビットコイン現物ETF(上場投資信託)の純流入が19日連続で過去最高を記録した後、6月10日には、速報値によると純流出額が合計6500万ドル(約100億円、1ドル=155円換算)に達した。

グレイスケール(GrayScale)のGBTCはトップとなる4000万ドル(約62億円)の資金流出を記録した。GBTCは、1月の運用開始以来、資金流出額で最悪のパフォーマンスを誇るETFとして悪名高い記録を更新し続けており、累計で180億ドル(約2兆8000億円)が流出している。

ビットコインETFは月曜日に純流出を記録した。 (SoSoValue)

ザ・ブロック(The Block)によると、インベスコ(Invesco)とギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)のBITCOは2000万ドル(約31億円)、ヴァルキリー(Valkyrie)のBRRRは1600万ドル(約24億8000万円)の純流出だった。フィデリティ(Fidelity)のFBTCは5月初旬以来初のマイナスフローとなり、300万ドル(約4億6500万円)の純流出となった。

4月に数週間にわたるETFの資金流出が見られた後、最後に5月10日に8400万ドル(約130億円)の資金流出が報告された。それ以降は資金流入が回復し、19日間で40億ドル(約6200億円)以上の資金が流入した。

今回の資金流出は、暗号資産(仮想通貨)市場全体の低迷や幅広い株式市場の損失の中で起こった。投資家が6月12日のアメリカの消費者物価指数(CPI)の発表と14日のジャネット・イエレン米財務長官のスピーチを待ち望む中、トレーダーたちは10日に今週は不安定な週になるだろうと警告した。これらの発表は、暗号資産などのリスクの高い資産の反応を引き起こす可能性がある。

また、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策は、本日より2日間にわたって開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で決定される予定だが、その内容によっては市場の不確実性がさらに高まる可能性がある。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin ETFs See $65M Net Outflows on Monday, Breaking 19-Day Record Streak