- ビットコイン価格は2033年までに100万ドルに達する可能性があり、2025年までに20万ドルの最高値を記録する可能性が高いという。
- バーンスタインはマイクロストラテジーの目標株価を2890ドルとし、アウトパフォームと評価した。
- このソフトウェア会社の長期転換社債戦略は、バランスシート上の暗号資産に対する清算リスクを限定しながら、ビットコインの上昇から利益を得ることを意味するとバーンスタインは報告書で述べている。
投資会社のバーンスタイン(Bernstein)は、最大のビットコイン(BTC)保有企業であるソフトウェア開発会社、マイクロストラテジー(MicroStrategy)の分析を行い、ビットコインの価格は2033年までに100万ドルに達し、2025年までにサイクル最高値の20万ドルに達する可能性が高いと述べた。
6月13日の調査報告書でバーンスタインは、4年間で小さなソフトウェア会社から世界最大の暗号資産(仮想通貨)の全供給量の1.1%を所有する企業へと変貌を遂げたマイクロストラテジーは現在約145億ドル(約2兆2475億円、1ドル=155円換算)の価値があると述べた。
バーンスタインは、バージニア州タイソンズコーナーに拠点を置く同社について、目標株価を2890ドルとした。13日の終値は1484ドル付近だった。ナスダック(Nasdaq)に上場している同社は現在、21万4400ビットコインを保有している。2020年に暗号資産の購入を開始し、準備資産として採用した。
同社の創業者兼エグゼクティブ・チェアマンであるマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏は、「ビットコインブランドの代名詞となり、同社をビットコインのリーディングカンパニーとして位置づけ、積極的なビットコイン取得戦略のために大規模な資本(負債および株式)を集めている」と、アナリストのゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏とマヒカ・サプラ(Mahika Sapra)氏は書いている。
報告書によると、マイクロストラテジーは「受動的な現物ETF(上場投資信託)に対する能動的なレバレッジ付きビットコイン投資戦略」を掲げている。過去4年間、同社の能動的な戦略は、1株当たりのビットコインの価値を高めてきた。
バーンスタインのBTC価格予測は、現物ETFの空前の需要と、暗号資産の供給が制限されていることによるものだ。バーンスタインは現在、ビットコインが2029年までに50万ドルに達する可能性があると推定している。2025年の推定値は15万ドルから引き上げられた。
マイクロストラテジーの長期転換社債戦略は、同社のバランスシート上の暗号資産に対する清算リスクを限定しながら、ビットコインの潜在的な上昇から利益を得るのに十分な時間があることを意味すると報告書は付け加えている。
マイクロストラテジーは昨日、ビットコインの保有高を増やすために、5億ドル(約775億円)の転換社債の発行を提案した。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:マイクロストラテジーのエグゼクティブ・チェアマン、マイケル・セイラー氏(CoinDesk)
|原文:Bitcoin Could Hit $1M Within 10 Years, Bernstein Says as It Initiates Coverage of MicroStrategy