- ドージコイン先物への強気な賭けの結果、6000万ドル相当のロングポジションが清算された。これはビットコイン先物よりも多い額だ。
- 暗号資産市場全体の売り圧力や弱気なセンチメントが反映された結果、DOGEの価格が10%以上下落して清算に至った。
6月17日はビットコイン(BTC)よりも、ドージコイン(DOGE)先物への強気な賭けの方が悪い結果になった。このミームトークンは大きく下落したため、6000万ドル(約93億円、1ドル=155円換算)のロングポジションが清算された。
DOGE価格は10%以上下落したが、アジア取引時間中に主要トークンとビットコインが売られる中、一時的に回復した。 より広範な暗号資産(仮想通貨)市場を測るCoinDesk20指数(CD20)は、過去24時間で3.4%下落した。
BTCのロングは、同期間に4700万ドル(約73億円)を失った。しかし、イーサリアム(ETH)のブルベットが最も多く、7600万ドル(約118億円)を失った。利益確定売りやドル高が相場の重荷となり、18日にトレーダーが語ったところによると、暗号資産のロングポジションは全体で4億4000万ドル(約682億円)以上の損失を出した。
「ビットコイン価格が下落圧力に直面している今月は、ミームコイン市場全体が後退している」とMetalphaのシニアトレーダーであるルーシー・フー(Lucy Hu)氏は述べている。「連邦準備制度理事会(FRB)による利下げの期待から、投資家はリスクの高い資産から低い資産へと資金を移し始めており、DOGEは市場で最大のミームコインの一つとして打撃を受けるかもしれない」。
Coinanlyzeのデータによると、過去24時間におけるDOGEの清算のほぼすべてがロング、つまり価格上昇への賭けによるものだった。ショート、つまりトークンの下落へ賭けによる清算は、約60万ドル(約9300万円)分のみだった。
この数字は、2021年5月以来のDOGE先物取引における最高額であることをデータが示している。4400万ドル(約68億2000万円)以上の清算は、アジアのトレーダーに人気の暗号資産取引所フォビ(Huobi)で発生した。
未決済の先物取引の数量を示す建玉残高は16%減の6億ドル(約930億円)となった。一方、DOGE先物のロングショート比率は、トレーダーがさらなる下落に備えていることを示しており、比率は0.94と弱気バイアスを示している。
清算とは、トレーダーの初期証拠金の一部または全部の損失により、取引所がトレーダーのレバレッジポジションを強制的にクローズすることを指す。これは、トレーダーがレバレッジをかけたポジションの証拠金要件を満たすことができない(取引を継続するための十分な資金がない)場合に発生する。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Coinalyze
|原文:Dogecoin Bulls See $60M Liquidations in Biggest Hit Since 2021