伝統的金融商品の中で新たに生命保険に対して、盛り上がっている暗号資産(仮想通貨)トークン化が適用された。
ブロックチェーンベースの生命保険に注力する企業インフィニオ(Infineo)は18日、分散型台帳システム上で「史上初」のトークン化された生命保険証券を移転させたと発表した。CoinDeskが確認したプレスリリースによると、同社はプロヴェナンス(Provenance)ネットワークを使用して合計940万ドル(約14億5700万円、1ドル155円換算)相当の保険証券を発行した。
📣 A new first in #tokenization! @infineogroup mints the world’s first tokenized life insurance policies. infineo has already minted $9.4M worth of life #insurance on Provenance #Blockchain. The policies were tokenized in collaboration with ProvLabs.
— ProvLabs (@ProvLabs) June 18, 2024
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この保険証券は、プロヴェナンスネットワークを支えるエコシステム開発組織であるProvenance Blockchain Labsによってトークン化された。インフィニオは、P2P取引を可能にするトークン化された保険証券の二次市場や、トークン化された生命保険に裏付けられた新しいサービスも開発中だと述べた。
インフィニオによる発行は、伝統的な資本市場と暗号資産の関わりがますます増える中で行われた。金融機関はクレジットや債券、プライベートエクイティなどの従来の金融商品をトークンの形でブロックチェーンネットワーク上に配置するようになっている。このプロセスは現実資産(RWA)のトークン化と呼ばれることが多い。バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)のレポートでは、従来の金融システムを変革し、混乱させる可能性があるとされている。参加者らは、トークン化によってより効率的なシステムが構築され、決済が迅速化され、透明性が向上することを期待している。
インフィニオの創設者兼CEOであるコール・スネル(Cole Snell)氏は声明で、「生命保険契約のデジタル化は、生命保険への世界的なアクセスを可能にするだけでなく、バリューチェーンのあらゆるポイントで業界のステークホルダーに効率性とコスト削減をもたらす」と述べた。
インフィニオは、3兆ドル(約465兆円)規模の生命保険市場はブロックチェーンの使用から利益を得ることができると指摘し、例として保険契約者と受益者を70億ドル相当以上の未請求給付から保護することを挙げた。
rwa.xyzのデータによると、プロヴェナンスは70億ドル相当以上の有効な住宅担保信用枠を管理しており、同社のウェブサイトによると、チェーン上の預かり資産(Total Value Locked:TVL)は130億ドルに上る。プロヴェナンスは、フィンテックレンダーのフィギュア(Figure)が2018年に作成したコスモスベースのブロックチェーンだ。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Shubham Dhage / Unsplash
|原文:RWA Tokenization Expands to Life Insurance with Infineo Minting $9M of Policies on Provenance Blockchain