【1週間のニュース】日本STO協会設立。ビザなど大手数社がFBリブラから「撤退検討」──9月28-10月4日

過去1週間に起きた仮想通貨(暗号資産)・ブロックチェーン分野のニュースを振り返ろう。9月28日(土)-10月4日(金)には、ビザやマスターカードらがFBリブラからの撤退検討が報じられたほか、日本STO協会が設立。国内最大級のブロックチェーンカンファレンスも開催された。

9月30日(月)──米国で仮想通貨の証券該当性を評価する業界団体設立

米仮想通貨企業の間で、仮想通貨の証券該当性を評価する組織「クリプト・レイティング・カウンシル」が設立された。大手取引所コインベースが発表した。

10月1日(火)──日本STO協会設立。ビザ、マスターがリブラから撤退検討?

SBI、野村、大和ら6証券が日本STO協会を設立

SBI証券、野村證券、大和証券など証券6社が、「日本STO協会」を設立した。改正金商法が施行される2020年春を見すえ、デジタル証券による資金調達(STO)に向けた自主規制の動きだ。金融庁からの認定取得・業務開始を優先するため、プライマリー市場の議論に集中するという(SBIキャピタルベイス社長ブログより)。ほかの設立メンバーはカブドットコム、マネックス、楽天の3証券。

モーニングスター、デジタル債券の格付けも

格付け会社モーニングスターが、ブロックチェーン上で発行されたデジタル債券の評価システムを計画していることをフォーブス誌が報じた。評価システムはイーサリアム上に構築される計画という。

イケア、ブロックチェーン上でスマートコントラクト決済

家具量販店イケアが、プログラム可能な法定通貨で「世界初」の決済を行った。アイスランドの小売業者からの注文に対し、スマートコントラクトを用いて、ブロックチェーン上でインボイスを発行し決済をした。基盤にはイーサリアムを用いた。

ビザ、マスターカードなどがFBリブラから撤退検討

VisaとMastercardがフェイスブックのデジタル通貨「リブラ」からの脱退を検討していると、ウォール・ストリートジャーナルが報じた。6月に公表されたリブラ・ホワイトペーパーでは、両社はリブラ協会に入っていた。

10月2日(水)──仮想通貨に利息がつくサービス。b.tokyo開幕

コインベースが開始、保有コインに年利1.25%

仮想通貨取引大手コインベースが、利用者が預け入れステーブルコインから利息を得られるようにした。年利は1.25%。サークルとコインベースが発行するUSDCが対象。同社の製品担当者は「全国平均や(伝統的な)貯蓄口座から得るであろう金利の15倍」と話している。

ブロックチェーンカンファレンスb.tokyo開幕

国内最大級のブロックチェーン・カンファレンス「b.tokyo」(N.Avenue主催)が都内で始まった。翌3日までの2日間で、延べ2000人(登録者)が参加。30のセッションが行われ、フェイスブック子会社カリブラのビジネス開発責任者キャサリン・ポーター氏、ビットフライヤー共同創業者の加納裕三氏ら国内外の有識者が延べ88人登壇した。

10月3日(木)──ペイパルもFBリブラからの撤退検討

ペイパル(PayPal)も、フェイスブックのデジタル通貨「リブラ」からの脱退を検討している。フィナンシャル・タイムズが報じた

10月4日(金)──野村HDとLINE、ブロックチェーン事業で資本提携

野村ホールディングスとLINE、LINEグループのLVCが、ブロックチェーン事業領域で資本業務提携することで合意、3社で最終契約を締結したことを10月4日に発表した。契約は2019年9月24日付。LVCは仮想通貨取引所BITMAXを運営している。なおLVCの高永受CEOは、10月3日のブロックチェーンカンファレンスb.tokyoで米国進出の方針も明らかにしている。

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock.com