ビットコインは冴えない第2四半期(4-6月期)を終え、第3四半期はさらなる痛みか

パワフルなスタートを切った2024年、一部の強気筋はビットコイン(BTC)は年内に10万ドルに達すると予測していた。しかし、4月と6月にかけての継続的な売り圧力(5月は一時的に反発)により、価格は6万ドル付近を推移する苦しい展開となっている。

第2四半期(4-6月期)スタート時点、ビットコインは7万1000ドル付近となっていたが、当記事執筆時点(第2四半期終了の約60時間前)では6万800ドルで取引されており、14%超の下落となった。現物ETF承認の可能性が高まったイーサリアム(ETH)はビットコインを上回ったが、それでも第2四半期は約5%の下落となった。

アルトコインも下落

多くのアルトコインも大幅に下落したため、CoinDesk Indexは第2四半期、21%超の下落。特に下落幅が大きかったのは、ソラナ(SOL)の30%下落、エックス・アール・ピー(XRP)の23%下落、ドージコイン(DOGE)の42%下落。インデックスの中で最も良好なパフォーマンスを示したのは前述のイーサリアムで下落率は5%にとどまった。

ビットコインの期待外れの価格動向は、2023年1月の安値から今年3月中旬の新たな史上最高値7万3500ドル超まで、5倍近い上昇となった大きな強気の動きの中での調整かもしれない。

ビットコイン現物ETF承認への期待、そして承認とETFへの大量の資金流入が上昇の大きな要因となった。また、マクロ要因、つまり米連邦準備制度理事会(FRB)が大規模な利下げを行うとの期待も高まっていた。だが、インフレは収まらず、金融政策の緩和はまだ行われず、FRBの一部メンバーは今年中には利下げはないとの見方を示している。

ETFへの資金流入はもはやニュースにはならず、ときには流出に転じることもある。金利引き下げへの期待は日に日に薄れ、新たな材料が見つかるまで投資家は様子見となっているようだ。

第3四半期はさらなる痛み?

ビットコインは6月20日に下降トレンドに入り、10X Researchのマーカス・ティーレン(Markus Thielen)氏は、価格が近いうちに5万5000ドルに下落する可能性がある10の理由をあげている。ティーレン氏は、多くのトレンドフォロー型戦略ファンドが同じ兆候を見ており、ショートポジションを取る可能性があると指摘している。

さらに同氏は季節要因についても言及している。第3四半期は過去13年間で平均リターンがわずか5%であり、第2四半期と第4四半期の平均リターンが60%以上になっていることに比べて、最も弱い四半期となっている。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPANの編集部
|画像:sergeitokmakov/Pixabay
|原文:Bitcoin and Crypto Closing Out Lame Quarter and One Analyst Believes More Pain Could Be in Store