「強気な7月」に備えるトレーダー、ビットコインETFに1億ドル超の流入
  • 4月以降、ビットコインは5万9000ドル〜7万4000ドルのレンジ相場となっているが、過去のトレンドは、7月が強気相場となる可能性を示している。
  • 4月と5月のアメリカの確定申告シーズン前後の利益確定売りや、12月の需要増といった季節要因は、暗号資産の価格に影響を与え、予測可能な変化を導く可能性がある。

ビットコイン(BTC)強気派は、今後数週間は楽しい時間を過ごせるかもしれない。下落とレンジ相場が数カ月続いた後、季節性がビットコインを上昇させる可能性があるためだ。

ビットコインは4月以降、数十億ドルの売り、迫り来る売り圧力、ETF(上場投資信託)からの資金流出、そして個人投資家のネガティブセンチメントが上値を重くし、5万9000ドル〜7万4000ドルのレンジ相場となっている。

(Coingecko)

しかし、歴史的に「強気な7月」が、状況を変えるかもしれない。7月1日、ビットコインETFは、1億3000万ドル近い資金流入を記録した。6月初め以来の高水準で、6月は9億ドル以上の資金流出となっていた。

「ビットコインは7月のリターン(中央値)が9.6%、特に6月のマイナス(-9.85%)の後に力強く反発する傾向がある」とシンガポールに拠点を置くQCPキャピタルは1日、Telegramで述べた。

「当社のオプションデスクでも、28日から30日にかけて上昇トレンドが見られ、イーサリアム現物ETFのローンチを期待している可能性がある。多くのサインが7月の強気相場を示している」(QCPキャピタル)

過去10年、ビットコインは7月に平均11%超上昇しており、10年のうち7年でプラスのリターンを記録していることがデータで明らかになっている。

暗号資産ファンドのMatrixportは、2023年のレポートで、2019年から2022年までの7月のリターンは、それぞれ約27%、20%、24%だったと述べた。

季節性とは、資産には毎年、予測可能な変化を規則的に繰り返す傾向があることをいう。一見ランダムに見えるかもしれないが、例えば、利益確定売りによる下落を引き起こす4月と5月のアメリカの確定申告シーズンや、需要の高まりを示す12月の強気相場「サンタクロース・ラリー」など、さまざまな季節性が存在する。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Coingecko
|原文:Bitcoin Traders Position for ‘Bullish July’ as BTC ETFs Record $124M Inflows