ビットコインETFで金曜日の暴落時に押し目買い──流入額は1億4000万ドルを突破

4日木曜日の祝日を経て取引に戻ったアメリカのトレーダーらは、ビットコイン(BTC)の歴史的な暴落に直面した。ビットコイン価格は祝日前の水準から10%以上下落した。ETF(上場投資信託)データからは、トレーダーらが積極的に押し目買いをしていることが読み取れる。

ファーサイド・インベスターズ(Farside Investors)がまとめたデータによると、アメリカのビットコイン現物ETFは5日に1億4310万ドル(約228億9600万円、1ドル160円換算)の純流入を記録し、少なくとも2週間で最高の流入額となった。

流入トップはフィデリティ(Fidelity)のワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド(FBTC)で、1億1740万ドルの純流入を記録した。純流入となったその他のファンドは、ビットワイズ・ビットコインETF(BITB)、ARK/21シェアーズ・ビットコインETF(ARKB)、ヴァンエク・ビットコイン・トラスト(HODL)だった。手数料の高いグレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)ではこれまでと同様に資産の流出が続いた。

価格動向の面では、ビットコインは3日の約6万1000ドルから5日早朝に5万4000ドル未満まで下落して以来、非常に緩やかな反発を見せており、現在は5万6800ドルまで戻って取引されている。これは1週間前の水準からは6%の下落で、3月中旬に記録した7万3500ドルを超える史上最高値からは約23%の下落となる。

今回の価格下落の原因には、閉鎖された暗号資産(仮想通貨)取引所マウントゴックス(Mt. Gox)の管財人が14万BTCを元顧客に返還し始めたことと、ドイツ政府が保有する数千BTCの少なくとも一部を売却する動きを見せたことによる供給急増に対する懸念が挙げられる。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin ETF Investors Bought the Dip on Friday, With Inflows Topping $140M