イギリスの金融規制機関「金融行動監視機構(Financial Conduct Authority :FCA)」の仮想通貨企業への捜査件数は2018年、急増した。
ファイナンシャル・タイムズは10月7日(現地時間)、FCAは現在、初期の調査もしくは全面的な捜査を含めて、87社を調査中との情報を入手したと伝えた。この数字は2018年の同時期と比べると74%増となる。昨年は50社だった。
データは法律事務所ピンセント・メイソンズ(Pinsent Masons)のパートナー、デビッド・ヘフロン(David Heffron)氏が提供したと報じられた。同氏は、数字の急増は仮想通貨業界に対する「FACの実践的で、生真面目なアプローチを反映している」とファイナンシャル・タイムズに述べた。
5月、FCAは、仮想通貨と外国為替に関するオンラインでの詐欺の報告は3倍に上昇していると警告した。2018〜2019年にかけて報告された1800件の詐欺によって、約3320万ドル(約36億円)が失われたとFCAは見ている。
FCAは、詐欺師らは計画を宣伝するためにソーシャルメディアを使う傾向があり、しばしば有名人の支持を装い、高級アイテムの画像を使って、世間知らずな投資家を引きつけると述べた。
またFCAは最近、仮想通貨業界向けのガイドラインを発行、どのトークンが管轄下にあるか、そしてどのトークンが、ビットコインとイーサリアムのように管轄下にないかを明らかにした。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸
写真:London image via Shutterstock
原文:UK Finance Watchdog’s Crypto Investigations Up By 74% in 2019