ビットコイン、一時5万5000ドルまで下落──ドイツが9億ドル超を放出
  • ドイツ当局は8日、保有している中から1万6309ビットコインを暗号資産取引所とマーケットメーカーに移した。
  • ビットコイン価格は一時5万5000ドルまで下落したが、その後反発した。

ビットコイン(BTC)はヨーロッパ時間8日午後、ドイツ政府が9億ドル(1440億円、1ドル160円換算)超を暗号資産(仮想通貨)取引所に移したことを受けて下落した。

ブロックチェーン・データ・プラットフォームのアーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)によると、ドイツ政府所有と表示されたビットコインウォレットは、合計約1万6309ビットコインを複数回に分けて、暗号資産取引所のビットスタンプ(Bitstamp)、クラーケン(Kraken)、コインベース(Coinbase)、そしてマーケットメーカーのフロー・トレーダーズ(Flow Traders)、カンバーランドDRW(Cumberland DRW)などに移動させたという。

(Arkham Intelligence)

ビットコイン価格は、最後に8700BTCが移された直後に3%下落し、5万5000ドル付近となった。その後、5万6000ドルをわずかに上回る水準まで反発したが、過去24時間で1.2%下落している。

ビットコインは先週、2月以来の安値まで下落した。関係者は、比較的閑散とした取引高の少ない時期に大量のビットコインが市場に放出されたと指摘。ドイツ政府とアメリカ政府は、2014年に破綻したビットコイン取引所マウントゴックス(Mt. Gox)が債権者への弁済を開始した矢先に、押収したビットコインを売却したようだ。

今回の送金で、ドイツ政府は保有していたビットコインの半分以上を売却、先月、売却を開始して以来、保有高は5万ビットコインから2万3788ビットコイン(約13億ドル相当、約2080億円)に減少した(Arkham Intelligenceのデータによる)。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Drops as German Government Unloads Over $900M Worth of BTC