- ストージは、ハイパフォーマンスクラウドコンピューティングのプロバイダーであるヴァルディを買収した。金額は非公開だった。
- この買収により、ストージは自社のエンタープライズ顧客にGPUも提供できるようになる。
暗号資産(仮想通貨)を取り入れたクラウドストレージプラットフォームであるストージ(Storj)は、エンタープライズ顧客にGPUコンピューティングを提供できるようにするため、ハイパフォーマンスクラウドコンピューティングのプロバイダーであるヴァルディ(Valdi)を買収したと発表した。
ストージのプレスリリースによれば、ヴァルディのネットワークは世界中で1万6000個を超えるGPUで構成されており、テクノロジーや研究、ライフサイエンスなどの業界で人工知能(AI)のトレーニングに使用されるオンデマンド処理を提供している。契約条件は明らかにされていない。
AIやハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)の企業からの電力とインフラに対する需要が急増したため、一部のビットコイン(BTC)マイナーはマイニングから方向転換している。コア・サイエンティフィック(Core Scientific)は最近、クラウドコンピューティング企業コアウィーブ(CoreWeave)とAI関連で12年間の200メガワット(MW)の契約を締結した。
ストージの最高収益責任者であるコルビー・ワイニガー(Colby Winegar)氏はリリースで、「今日のエンタープライズは、手頃な価格で持続可能なイノベーションを行うために、新しいハイパフォーマンスクラウドソリューションを求めている」と述べた。
ストージによると、ヴァルディは、顧客が世界中のデータセンターで利用可能なGPUコンピューティングサイクルを利用できるようにすることで、人工知能市場の成長によって引き起こされるGPU不足に対処することを目指している。
ワイニガー氏は、「ハイパフォーマンスクラウドコンピューティングを備えたヴァルディのグローバルなデータセンターのネットワークは、ストージの分散型クラウドの自然な延長であり、ストレージとGPUを組み合わせて提供することは生成AIの作業負荷向けに最適化されているため、特にエキサイティングだ」とコメントした。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Growtika/Unsplash
|原文:Storj Acquires Cloud Computing Firm Valdi; Terms Undisclosed