- HNTが過去7日間の上昇率で敗れたのはドッグウィフハット(WIF)だけだった。
- ある観測筋は、ヘリウム・ネットワークはブロックチェーン技術の現実世界での活用を示す好例だとしている。
ヘリウム・ネットワーク(Helium Network)のHNTトークンは、分散型ワイヤレス通信サービス「ヘリウム・モバイル(Helium Mobile)」の普及に伴い、市場平均を上回る急騰を記録した。
HNTの価格は7日間で40%以上急騰し、5ドルに達した。Coingeckoのデータによると、時価総額上位100コインの値上がり率ランキングで、ミームコインのドッグウィフハット(WIF)に次ぐ第2位になった。時価総額で最大の暗号資産(仮想通貨)であるビットコイン(BTC)は7%上昇し、より広範な市場の指標であるCoinDesk20指数(CD20)も同様に上昇した。
ヘリウム・ネットワークは、IoT(モノのインターネット)ための分散型ブロックチェーンネットワークで、ワイヤレスゲートウェイとして機能するホットスポットと呼ばれる小型デバイスを通じてデバイス間の通信とデータ共有を可能にする。 接続性を提供する所有者には、HNTトークンでインセンティブを与える。
ヘリウム・モバイルではホットスポットに接続することでヘリウム・ネットワークを利用し、従来の集中型モバイルネットワークやWi-Fiネットワークに依存することなく、データ共有、コミュニケーション、トラッキングを可能にする。
ヘリウム・モバイルの契約者、つまりヘリウム・ネットワーク上で通信を行うモバイルデバイスやセンサーを使用するエンティティは、7月初めに10万を超えた。ヘリウム・モバイルのデータによると、この数字は1年間で300倍以上に増加している。
同社は7月12日、ロードマップ進捗報告を発表し、アメリカの大手通信会社と共同でデータをヘリウム・ネットワークに転送するパイロットプログラムを実施していることを明らかにした。
また、この報告書では、サードパーティのハードウェアメーカーとの互換性を高めるためのライセンスプログラムと、ホットスポット所有者のデータ転送オプションを拡大するためのOpenRoaming互換も発表された。これにより、ヘリウムユーザーとOpenRoamingをサポートするあらゆるサービスプロバイダーの加入者は接続が可能になる。
Delphi Venturesの創設者であるトム・ショーネシー・ジュニア(Tom Shaughnessy Jr)氏によると、ヘリウムはブロックチェーン技術が現実世界の課題を解決する好例だという。
「彼らの5Gは、家庭用のインターネットを再販することで、キャリアと直接契約するよりもモバイルプランの料金が安くなるため、利用者向けの価格設定が有利になる」とショーネシー氏はXに投稿した。「家庭用のインターネットサービスは、1カ月あたり50ドルから100ドル(約7750円から約1万5500円、1ドル=155円換算)かかるが、それを多くのユーザーに1人あたり20ドル(約3100円、ヘリウムのプラン)で再販できる。それでも10万の加入者数は驚くべき数字だ」
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Coingecko
|原文:HNT Token Beats Bitcoin With 40% Surge as Helium’s Mobile Subscriber Count Tops 100K