暗号資産(仮想通貨)市場は23日、下落した。暗号資産取引所クラーケン(Kraken)を通したマウントゴックス(Mt. Gox)債権者への弁済が始まったため、潜在的な売り圧力が重しとなった。
ビットコイン(BTC)は6万5500ドル付近、24時間で約4%下落。ビットコインキャッシュ(BCH)は7%以上下落した。
暗号資産のベンチマークであるCoinDesk 20 Index(CD20)は3%下落、アルトコインではソラナ(SOL)、エックス・アール・ピー(XRP)、カルダノ(ADA)が4%~5%下落した。
イーサリアム(ETH)は他のほとんどの銘柄を上回り、取引が始まった現物ETF(上場投資信託)の取引高が好調だったことを受け、3500ドルをやや下回る付近でほぼ横ばいで推移した。
下落は、2014年にハッキング事件で破綻した取引所マウントゴックスの債権者が、弁済を受け取ったと述べたことに起因している。マウントゴックスの再生管理人は今月、複数の暗号資産取引所に資産を移しており、債権者は今後数週間のうちに資産を取り戻すことができるようになる。
90億ドル相当のビットコインとビットコインキャッシュの弁済が始まっていることは、投資家の最大の懸念材料となっており、債権者が過去10年間の大幅な価格上昇を利益確定するために、受け取った資産をどれだけ売却するのかが注目されている。
このところ、マウントゴックス関連のこうしたニュースに、市場はしばしばネガティブに反応した。23日早朝、マウントゴックスは28億ドル相当の資産を移動させた。移動は、債権者への分配のためと見られ、ビットコインは 6万6000ドル近くまで下落した。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Slips to Near $65K as Mt. Gox Creditors Receive Assets on Kraken