- 閉鎖された暗号資産取引所マウントゴックスは、数十億ドル相当のビットコインをウォレット間で移動し、1億3000万ドル分をビットスタンプに送付した。
- この暗号資産の動きは、10年前のハッキング被害を受けた顧客への弁済という、昨日の動きと重なる。
- 弁済は今月初旬に開始されたが、マウントゴックスにはまだ60億ドル以上のBTCを弁済する義務がある。
閉鎖された暗号資産(仮想通貨)取引所マウントゴックス(Mt.Gox)は7月24日、新たなウォレットに資産を移し、価格高騰の可能性を和らげた。
アーカム(Arkham)のデータによると、マウントゴックスは、メインのウォレットから「12Gws9E」という新しいウォレットに3万7400BTC(25億ドル、約3875億円相当。1ドル=155円換算)を、既存のコールドウォレットに3億ドル(約465億円)分を移動した。その後、「1MzhW」というウォレットにさらに3億ドル分を移動し、そのうち1億3000万ドル(約201億円)分は取引所ビットスタンプ(Bitstamp)に送られた。BTCの価格は安定を維持していた。
マウントゴックスの保有するBTCは60億ドル(約9300億円)分で、7月10日の90億ドル(約1兆3950億円)分から減少している。この間、BTCは6万6000ドルから6万7000ドルの間でほぼ横ばいだった。
こうした動きは、マウントゴックスが1億3000万ドル分のBTCをビットスタンプに移し、25億ドルをウォレット間で移動させた7月23日の動きと同様のものだ。取引所クラーケン(Kraken)の複数の債権者が、アメリカ取引時間内に個人口座へビットコインの弁済を受けたと報告した。
7月初旬、マウントゴックスは2014年のハッキングで被害を受けた債権者への弁済を開始した。今後数カ月のうちに、90億ドル相当のBTCと7300万ドル(約113億円)相当のビットコインキャッシュ(BCH)がトレーダーに弁済される予定だ。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Mt. Gox Moves $3B Bitcoin to New Wallet, $130M to Bitstamp Exchange