ビットフライヤーも暗号資産ETFを見据えた動き──FTX Japanの買収完了、カストディをコア事業に

bitFlyer Holdings(ビットフライヤー・ホールディングス)は7月26日、FTX Japanの買収を完了したと発表した。

同社は6月19日、FTX Japanの株式を100%を取得する株式譲渡契約をFTX Japan Holdingsと締結したと発表。ただし、米国デラウェア州破産裁判所の承認が必要としていたが、7月16日に裁判所は本件に関する売却命令を発し、本日、発行済株式100%の取得が完了したという。

今後、FTX Japanは株式譲渡契約の条件に基づいて8月26日までに社名を変更。新社名は未定とのことだが、発表の中では仮称として「カストディ新会社」と表記し、新会社の基本方針として、以下をあげている。

  • カストディ新会社はお客様の同意を得た上で株式会社 bitFlyerへの口座移管を行う
  • カストディ新会社のコア事業としてクリプトカストディ(暗号資産預託)事業を新たに展開する
  • カストディ新会社ではコア事業を軸に、将来的に日本国内の法制度が整備された場合には、暗号資産現物ETF関連のサービスを提供する
  • カストディ新会社として展開する事業や提供するサービスの内容に応じて暗号資産交換業及び第一種金融商品取引業のライセンスを維持する

注目すべきは、「カストディ事業」へのフォーカスと、その背景にある日本での暗号資産現物ETFの可能性だろう。

奇しくも昨日、SBIホールディングスと米資産運用大手フランクリン・テンプルトンの提携が伝えられた。日本での暗号資産ETFの可能性を見据えた提携と捉えられているが、ビットフライヤーは、明確に「暗号資産現物ETF関連のサービス」と述べている。

アメリカでは1月にビットコインETFが登場し、半年で160億ドル(約2兆5120億円、1ドル157円換算)の資金が流入した。23日にはイーサリアムETFの取引も始まり、初日の取引高は10億ドルを超えた

ビットフライヤーは発表文のなかで「米国と日本では必ずしも状況が同じとは言えないものの、このような流れを受けて国内でも機関投資家の暗号資産市場への参入ニーズは増え、クリプトカストディサービスがより重要な位置付けになってくることが予想されます」と述べている。

さらにカストディサービスにおける重要な要素として高度なセキュリティ対策を指摘。2018年と直近の不正流出事件に触れ、「bitFlyerグループはブロックチェーンに関して深い知見と技術力を有しており、株式会社 bitFlyerにおいてはセキュリティを重視したウォレットを独自に開発してきました」と記している。

日本でもビットコインETFなど、暗号資産現物ETFの実現を見据えた動きが具体化してきた。