カマラ・ハリス(Kamala Harris)米副大統領は暗号資産(仮想通貨)を「理解」しており、ハリス氏の初期の選挙運動の課題として暗号資産を取り上げる可能性がある。ワイリー・ニッケル(Wiley Nickel)下院議員(民主党・ノースカロライナ州選出)が27日、ナッシュビルで開かれた「ビットコイン2024」会議で明らかにした。
ニッケル議員は、「大統領選挙は完全にリセットされた」とし、「我々は、副大統領からリセットを得るために懸命に努力してきた」と語った。
ニッケル議員はこの発言の背景について、下院議員十数名を含む民主党役職者28人が党指導部に暗号資産政策の「リセット」を迫ったと説明した。また、党内の一部の派閥はハリス陣営に暗号資産を支持するよう迫っているという。
暗号資産は2024年の選挙でも引き続き選挙運動の課題として浮上しており、すでに業界リーダーらから数千万ドルの資金が集まっている。民主党は、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領の政権と強硬な金融規制当局に対して憤慨していたビットコインや暗号資産の支持者に対して友好的になるというドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の約束に大きく遅れをとっている。
しかし、トランプ自身もかつて暗号資産に対して憤りを表明していた。2017年から2020年の大統領在任中は、ビットコインを「スキャム(詐欺)」と呼んでいた。ニッケル議員は壇上で、この政策の急転換をめぐってトランプを挑発し、赤いMAGA(「米国を再び偉大に」というトランプ氏のスローガンの略称)帽子で埋め尽くされた会場で激しいブーイングを巻き起こした。
|翻訳・編集:林理南
|画像:ワイリー・ニッケル下院議員(Danny Nelson)
|原文:Democrats Pushing Harris Campaign for ‘Reset’ on Crypto Stance, House Rep Says