米商品先物取引委員会(CFTC)のヒース・ターバート会長は、時価総額で世界第2位の仮想通貨であるイーサはコモディティであると述べた。
同氏は、イーサは証券ではない、とヤフー・ファイナンス(Yahoo! Finance)のオール・マーケッツ・サミット(All Markets Summit)で見解を話した。
「我々はビットコイン(Bitcoin)に対しては、コモディティであると非常に明確にしてきた。これまでイーサについては何も言及していなかった」とターバート会長は述べた。「CFTC会長としての私の見解は、イーサはコモディティである」
ターバート会長はさらに、CFTCはこれら2つの仮想通貨について証券取引委員会(SEC)と協力しており、ビットコインもイーサも証券ではないことに同意したと述べた。今後、CFTCは、イーサ先物の米国市場での取引を認める可能性がある、という。
今年5月、CFTC幹部はCoinDeskに対し、適切な条件を満たせばイーサリアム(Ethereum)先物契約を承認する用意があると語っている。
ハードフォークによって作られた通貨については、ターバート会長はCFTCの新しいコインの扱いは、個別に異なると主張した。
同会長は次のように述べた。
「類似の資産が同様に扱われるのは当然である。仮に原資産、即ちオリジナルのデジタル資産が証券であると判断されておらず、従ってコモディティである場合、フォーク(分岐)された資産は同じである可能性が高くなる。ただし、このフォーク自体が、古典的なハウイ・テスト(Howey Test)のもとで証券法の問題を提起している場合は別だ」
ターバート会長はさらに、フェイスブック(Facebook)主導のリブラ(Libra)プロジェクトについても言及し、主要な連邦規制当局は計画されているこのステーブルコインを注視しており、証券の分類に該当するかどうかはまだ決定していないと述べた。
「何よりもまずそれは証券か。仮に証券でない場合、コモディティである可能性が高い」と同会長は言った。
その後の議論の中で、ターバート会長はCFCがLabCFTCの新ディレクターを任命したと発表した。LabCFTCは、CFTCの実験的なフィンテック(Fintech)イニシアチブである。
財務ソフトウェア企業イントゥイット(Intuit)のグローバル公共政策および規制業務担当ディレクターを務めていたメリッサ・ネトラム(Melissa Netram)氏がその役割を担う。同氏はまた、米財務省および通貨監督庁で金融サービスの経験もあるという。
翻訳:新井朝子
編集:T.Minamoto
写真:Heath Tarbert image via Wikipedia
原文:CFTC Chairman Confirms Ether Cryptocurrency Is a Commodity