BTC、ETH、日経平均の急落、日銀が引き金か

米国時間8月4日夜、週末にかけて行われていた幅広い暗号資産(仮想通貨)の売りが加速し、ビットコイン(BTC)は2月以来の水準まで急落、イーサリアム(ETH)は12月以来の価格まで戻した。

ビットコインは過去24時間(記事執筆時点)で12%、前週比で20%下落している。イーサリアムは過去24時間で21%、過去1週間で30%下落、年初来の上昇分をすべて戻して1月1日時点からは約3%下落した。

より広範な指数であるCoinDesk 20は過去24時間で12%下落している。

暗号資産市場と伝統市場において今や大規模に行われている調整の引き金となったのは、先週利上げを行った日本銀行かもしれない。この金融引き締めによって円は上昇し、日経平均株価は急落した。米国時間8月5日早朝にはさらに6%下落し、日経平均は過去3セッションで約15%、7月中旬のピークから20%も下落した。

日銀とFRBの発言に対する市場の反応

日本の動きは米国に派生し、ナスダックは先週最後の2セッションで5%以上下落した。ナスダック先物は米国時間8月4日夕方の段階で2.5%下落した。

先週のやや予想外の日銀によるタカ派的な発言に加え、米連邦準備制度理事会(FRB)も、金利を据え置いたことではなく、ほぼすべての市場参加者が確実視していた9月の利下げについて、やや曖昧な態度を示したことで一部の人々を驚かせた。

FRBが政策ミスを犯したかどうかはまだわからないが、市場は現時点で独自のアジェンダを設定している。トレーダーたちは、9月に米国の金利が引き下げられる可能性を100%、50ベーシスポイント引き下げられる可能性を71%、25ベーシスポイント引き下げられる可能性を29%で織り込んでいる。

さらに成熟度曲線を見ると、米10年債利回りは1週間前の4.25%から米国時間8月4日夕方には3.75%まで急落し、現在のFRBによる目標値である5.25%-5.50%を150-175ベーシスポイント下回っている。

|翻訳・編集:T.Minamoto
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|原文:Bitcoin Tumbles to $53K, Ether Turns Negative for 2024 as Panic Grips Markets