グレイスケールが2つの暗号資産ファンドを導入──分散型AIプロジェクト・ビットテンソルのTAOとレイヤー1ネットワーク・スイのSUI

ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のETF(上場投資信託)を手掛ける投資会社グレイスケール(Grayscale)は7日、分散型人工知能(AI)プロジェクトのビットテンソル(Bittensor)プロトコルのネイティブトークンであるTAOと、レイヤー1ブロックチェーンのスイ(Sui)のネイティブトークンであるSUIにそれぞれ投資する2つの新しい暗号資産(仮想通貨)ファンドの提供を開始すると発表した。

グレイスケールはプレスリリースで、グレイスケール・ビットテンソル・トラスト(Grayscale Bittensor Trust)とグレイスケール・スイ・トラスト(Grayscale Sui Trust)は、それぞれの名称に含まれる暗号資産のみを保有する単一資産ファンドであり、適格な個人や機関の認定投資家が利用できると説明した。

グレイスケールの商品・リサーチ責任者であるレイハネ・シャリフ-アスカリ(Rayhaneh Sharif-Askary)氏は、「ビットテンソルとスイを当社の商品群に加えることができてうれしく思う。ビットテンソルは分散型AIの成長の中心にあり、スイはスマートコントラクトブロックチェーンを再定義すると考えている」と述べた。

今回の新しいサービスは、グレイスケールが先月立ち上げた分散型AIに重点を置くデジタル資産信託に続くもの。この信託でも、ニアプロトコル(NEAR)やレンダー(RNDR)、ファイルコイン(FIL)など他のいくつかのトークンと併せてTAOへのエクスポージャーを提供している。同ファンドのウェブサイトによると、8月5日時点で100万ドル(約1億4500万円、1ドル145円換算)近くの運用資産を集めた。

同社は最近、長年運営されている同様の構造のグレイスケール・イーサリアム・トラスト(ETHE)を償還可能なETF構造に変換して上場させた。アメリカ規制当局が規制上の承認を与えたためだ。同社は今年1月、主力商品のグレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)でも同じことを行った。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Grayscale
|原文:Grayscale Introduces Crypto Funds for Decentralized AI Project Bittensor’s TAO and Layer-1 Network Sui’s Token