- リップル(Ripple)はステーブルコイン「RLUSD」をイーサリアムとXRP Ledger上でテストしている。
- まだ規制当局の承認を得ていないため、取引はできない。
エンタープライズ向けブロックチェーンサービスを手がけるリップル(Ripple)は8月9日、イーサリアムのメインネットとXRP Ledger上で、ステーブルコインのテストを開始したと発表した。
「Ripple USDは現在ベータ版で、当社の企業パートナーによって厳格にテストされている」と同社はブログに記した。
「このフェーズは、広く利用可能になる前に、また規制当局の承認を受けた後に、ステーブルコインが最高のセキュリティ、効率性、信頼性の基準を満たしていることを確実にするために極めて重要だ」
リップルは4月、急速に成長するステーブルコイン市場に独自の米ドル連動型ステーブルコインで参入する計画を発表していた。ステーブルコインは現在1600億ドル(約23兆円、1ドル145円換算)規模の市場であり、ブロックチェーン上での取引や決済に使用される暗号資産エコノミーにおける重要なインフラのひとつとなっている。
現在、ステーブルコイン市場はテザー社のUSDTとサークル社のUSDCという2大ステーブルコインが独占している。投資顧問会社のバーンスタインは、ステーブルコイン市場は2028年までに2兆8000億ドル(約400兆円)に成長する可能性があると予測している。
リップルUSD(Ripple USD:RLUSD)は、米短期国債、米ドル預金、現金同等物で裏付けられている。準備金は第三者の会計事務所が監査し、毎月、証明書を公表する予定とリップルはブログで述べている。
また同社は、グローバル決済サービスとして、顧客にステーブルコインのRLUSDと暗号資産エックス・アール・ピー(XRP)の両方を提供すると述べた。ただし、ステーブルコインは規制当局の承認を受けていないため、まだ取引できないと続けた。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:イベント会場でのリップルのロゴ(Jesse Hamilton/CoinDesk)
|原文:Ripple Begins Testing Its Stablecoin on Ethereum and XRP Ledger