- ソラナベースのトークン生成プラットフォームPump.Funは、イーサリアム、トロン、またソラナ自体のようなブロックチェーンを含む他のすべてのプラットフォームを凌ぎ、24時間で530万ドルの手数料を生み出す記録を打ち立てた。
- Pump.Funは直近、トークン作成にかかる2ドルの手数料を廃止し、このコストをそのトークンの最初の購入者に転嫁した。これにより、トークン生成が爆増したが不満の声も聞かれるようになった。
トークンを生成するサービスを提供するPump.Funは、530万ドル(約7.8億円、1ドル=147円換算)という単日の手数料収入として自社の最高記録を立て、より有名なプロトコルやブロックチェーン全体を抑えて、暗号資産(仮想通貨)市場で最も売上高の高いプラットフォームとなった。
Pumpには遠く及ばないが、次点は比較的少ない手数料で230万ドル(約3.4億円)を記録したイーサリアム(ETH)のステーキング・アプリケーションLidoであった。DefiLlamashowsが追跡したデータでは、ブロックチェーンのイーサリアム、トロン(Tron)、ソラナ(Solana)は、それぞれ130万ドル(約1.9億円)以下だった。
Pumpでは、誰でもソラナのSOLを資本金として約2ドル(約294円)相当でトークンを発行することができ、その後、トークンの数、テーマ、ミーム画像を選択する。トークンの時価総額が69000ドル(約1014万円)に達すると、流動性の一部がソラナベースの取引所であるRaydiumに預けられ、燃やされる。
Pumpの開発者は今週、2ドルの発行手数料を取り下げ、クリエイターたちはデジタル花火とでも言い表せる歓声を上げた。現地時間8月14日現在、この手数料は、Pumpで作成されたトークンの最初の買い手(通常は取引ボットや自動化サービス)が支払うことになっている。また現在は、コインがボンディングカーブを完了してRaydiumに上場された場合、クリエイターは0.5SOLを受け取ることにもなっている。
現地時間8月13日には、3時間で1万以上のトークンが作成され、Pumpの収益は現地時間8月12日と13日の90万ドル(約1.3億円)未満から500万ドル(約7.4億円)まで増加した。この増加は、クリエイター手数料が取り下げられた後に発生したものである。
一方で、市場関係者はこの決定に不快感を示した。
「報酬を得るPump.Funのチーム以外、もう誰も楽しんでいない」と、また「これはもはや、どこが良いことなのだろうか」と、@anon_ripはX(旧ツイッター)で述べている。
@Vertwashereは「数秒でゼロになるのを見るのは面白くない」と、冒頭数分間で最初の購入が行われた後、価値が急落する新しいトークンの生成が活発に行われていることについて言及した。「誰も楽しませてくれないが、運営チームとその懐だけは楽しませてくれている」と、別のXユーザー@CookerFlipsは投稿している。
CoinDeskが以前報じたように、Pumpの迅速なトークン作成からは、3月のローンチ以来、数万トークンが発行されてきた可能性が高い。しかし、その中で時価総額が1000万ドル(約1.5億円)以上に達しているのはわずかである。
|翻訳・編集:T.Minamoto
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|原文:Pump.Fun’s Removal of $2 Issuance Charge Pushes Daily Fees to All-Time Highs, But Users are Unhappy