ラテンアメリカの暗号資産取引所Bitso、セキュリティサービスの提供を受けるためCoincoverと提携
  • Bitsoは、ブロックチェーン保護企業Coincoverのノンカストディアルの災害復旧サービスを利用。
  • ラテンアメリカは世界の暗号資産ユーザーの中で中央集権型取引所を最も好む地域で、取引所がハッキングや詐欺のターゲットになっているとCoincoverは述べた。

ラテンアメリカの暗号資産(仮想通貨)取引所Bitso(ビットソー)は、暗号資産のセキュリティを提供するため、ブロックチェーン保護企業Coincover(コインカバー)と提携すると15日に発表した。

Coincoverは、Bitsoのマルチパーティ計算(MPC)インフラと統合することで、ハッキングやアクセスの喪失といった事象から取引所を保護するノンカストディアルの災害復旧サービスを提供。さらに、BitsoはCoincoverを利用して送金取引をリアルタイムで監視する。

セキュリティサービスを手がけるイミューンファイ(Immunefi)のデータによると、今年これまでに、暗号資産のハッキングや詐欺によって9億ドル(約1350億円、1ドル150円換算)以上が失われ、第2四半期には5億7200万ドル(約860億円)が盗まれた。これは前年同期の2倍以上。

「ラテンアメリカは、世界の暗号資産ユーザーの中で中央集権型取引所を最も好む地域だ。これは、同地域における業界の成長の証である一方、これらの取引所がますますハッキングや詐欺のターゲットになりつつあることを意味する」とCoincoverのシニア・バイスプレジデント、ディグビー・トライ(Digby Try)氏は声明で述べた。

Bitsoは2014年に設立され、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、コロンビアで事業を展開。同社は、800万人の個人顧客、1700の機関投資家顧客、500人以上の従業員を擁すると主張している。

2018年に設立されたCoincoverは、暗号資産カストディ企業のFireblocks(ファイアブロックス)やBitGo(ビットゴー)、ハードウェアウォレット企業のLedger(レジャー)を含む500の顧客を有すると述べた。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Shutterstock
|原文:Latin American Exchange Bitso Taps Coincover for Security Services