韓国、2021年までに貿易金融をブロックチェーンに移行

韓国の貿易金融はブロックチェーンに向かっている。CoinDeskコリアなどが伝えた。

この移行は2021年までに行われる予定。一方、外国為替取引はブロックチェーン技術の使用を数カ月以内に開始する。

貿易金融について言えば、関連文書はブロックチェーン上で共有され、金融機関がアクセスできるようになる。一方、輸出債券も同様にアクセス可能になるため、銀行は重複発行をチェックできるようになる。

これらの取り組みは、同国の「デジタル・トレードのための開発計画(Development Plan for Digital Trade)」の主要項目であり、同計画は10月14日(現地時間)、洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政相によって発表された。この計画のもと、ブロックチェーンは5GやAIとともに、貿易環境の変革と輸出の強化に活用される。

「我々は、契約、税関、物流など、輸出のあらゆるステージで簡単かつ便利に利用できるデジタル・トレード・プラットフォームを構築する」と同相は述べた。

銀行、銀行協会、貿易協会、韓国貿易ネットワーク(KTNet)などのメンバーで構成されるデジタル・トレード・ブロックチェーン・カウンシル(Digital Trade Blockchain Council)が結成され、貿易プロセスの自動化に取り組んでいく。

発表はまた、この取り組みの目標の1つは、ブロックチェーン・ベースの外国為替取引を促進することとしていた。2019年12月までに、7行を統合してサービスを確立することが目標とされている。

ブロックチェーンを活用するこの計画のもう1つの要素は、u-Trade-Hub 2.0(uHT 2.0)。ブロックチェーン技術を利用して、輸出、外国投資、国際プロジェクトに関する情報をまとめ、海外での存在感を高めたい企業が利用できるようにする。

貿易金融におけるブロックチェーンは、世界的に大きな関心を集めている分野であり、すでにかなりの成果が達成されているようだ。

ヴォルトロン(Voltron)には世界有数の金融機関が複数参加している。中国建設銀行(China Construction Bank)は自社プラットフォームはすでにかなりの量を処理しているとアピールしている。UBSはwe.tradeを今月はじめにローンチさせた。

韓国では、英大手金融機関のHSBCは今年はじめ、自社のブロックチェーン・トレード・ファイナンスの取り組みを発展させるために、パートナーとして地元銀行を探していると述べた

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸
写真:Image via Shutterstock.
原文:South Korea Aims to Put Trade Finance on the Blockchain by 2021