- フェアリード・ストラテジーズによると、ビットコインの月次ストキャスティクスは「買われ過ぎからの下降」を予告しており、強気の勢いが弱まっていることを示している。
- MACD(移動平均線収束拡散)のような他の指標も同じことを示唆している。
2022年11月以降、ビットコイン(BTC)価格は1万5470ドル付近の安値から約300%急騰した。フェアリード・ストラテジーズ(Fairlead Strategies)のテクニカル分析によると、この注目すべき上昇トレンドは今、迫りくるストキャスティクスの「買われすぎからの下降」シグナルによって脅かされている。
ストキャスティクスは、テクニカルアナリストやトレーダーが、ある一定期間(通常14日、数週間または数カ月)の価格レンジとその証券の市場相場を比較するために使用するモメンタムオシレーターだ。ストキャスティクスは0~100の間で変動し、80を超えると買われすぎの状態を示す。
「買われ過ぎからの下降(overbought downturn)」は、オシレーターが80を超える買われ過ぎの領域から下降し、上昇トレンドの弱まりと価格下落の可能性を示唆する。
ビットコインの14カ月ストキャスティクスは80を割り込んだ。この状況が8月末まで続けば、買われすぎからの下降が確定する。
「ビットコインの月足チャートでは、月足ストキャスティクスが買われ過ぎからの下降局面を示している。月末に確認された場合、それはネガティブなきっかけとなり、取引レンジが2022年の安値からの循環的な上昇トレンドの終わりを示したことを示唆するだろう」とフェアリード・ストラテジーズのアナリストは21日にコインデスクと共有したメモで述べている。
ビットコインの上昇トレンドは3月以降停滞しており、強気派は月足チャートのトレンドライン抵抗線に代表される7万ドル以上の足場を築くことに何度も失敗している。
フェアリード・ストラテジーズによると、ストキャスティクス指標の買われ過ぎからの下落が差し迫っていることに伴い、MACD(マックディー:移動平均収束拡散)ヒストグラムのバーが浅くなって、一目均衡表の雲(青い網掛け部分)が平坦になり、「今後の環境は厳しい」という兆候が見られる。
MACDヒストグラムはトレンドの強さと変化を測るために広く使われている。ゼロラインを上回ったり下回ったりするクロスオーバーは強気と弱気のトレンド変化を表し、バーの高さは動きの強さを示す。一目均衡表はモメンタム指標でもある。
CoinDeskのデータによると、ビットコインは記事執筆時点で6万900ドル付近で取引されていた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Fairlead Strategies
|原文:Bitcoin’s Uptrend Threatened by Looming ‘Stochastics’ Signal: Fairlead Strategies