コロンビア規制当局、サム・アルトマン氏のワールドコインが個人情報保護制度に違反したと主張
  • SICによるワールドコインへの通知は、正式な告発なしに開始された、起訴手続きにおける最初の措置だ。
  • この告発にはワールドコインを開発する企業であるツールズ・フォー・ヒューマニティも含まれる。
  • SICはワールドコインに対し、経済制裁を科したり、コロンビアでの一時的または恒久的な事業閉鎖を適用したりする可能性がある。

コロンビアの産業商業監督庁(SIC)は20日に発表した声明で、分散型IDプロジェクトのワールドコイン(Worldcoin)とその開発企業ツールズ・フォー・ヒューマニティ(Tools for Humanity)が個人情報保護制度に違反した疑いがあると告発した。

SICによるワールドコインへの通知は、正式な告発なしに開始された、起訴手続きにおける最初の措置だ。SICは、「本手続きの目的は、調査対象企業が個人情報処理方針とプライバシー通知の履行に関連して、機密性の高い個人情報の収集においてコロンビアの個人情報保護制度に違反したかどうかを判断することだ」と説明した。

ウェブサイトによると、オープンAI(OpenAI)のサム・アルトマン(Sam Altman)氏が創設した暗号資産(仮想通貨)スタートアップのワールドコインは現在、首都ボゴタとメデジン、カルタヘナ、バランキージャなど7つ都市を含むコロンビア国内25カ所で、オーブ(Orb)デバイスを使用して個人情報を収集している。

ワールドコインが有罪と認定された場合、SICは経済制裁を科したり、一時的な事業停止(6か月間)または即時かつ恒久的な事業閉鎖を命じたりする可能性があるとSICは述べた。

ラテンアメリカの複数の政府はすでにワールドコインの取り組みについて調査を開始している。8月には、ワールドコインがエクアドルで事業を開始してわずか2カ月後に、同国の中央銀行が「暗号資産は通貨ではない」と注意を喚起した。

2023年8月には、アルゼンチンの公共情報アクセス庁(AAIP)がワールドコインを対象に、同社のデータ収集慣行の合法性を確認するための調査を開始した。

ワールドコインはCoinDeskのコメント要請にまだ応じていない。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Shutterstock
|原文:Sam Altman’s Worldcoin Violated Data Policies, Colombia Regulator Says