アーンスト・アンド・ヤング、公的資金の透明性と説明責任を改善するブロックチェーン・ツールをローンチ

プロフェッショナル・サービス大手のアーンスト・アンド・ヤング(Ernst & Young:EY)はブロックチェーン技術を使って、政府が公的資金の管理の透明性と説明責任を改善することをサポートしている。

世界4大会計事務所の1つである同社は10月16日(現地時間)、新たな「ブロックチェーン対応」EY OpsChain パブリック・ファイナンス・マネージャー(EY OpsChain Public Finance Manager)を発表、同ツールは資金が政府と公共サービス機関の異なるレイヤーを通過した場合でも、政府の財政支出計画と支出結果を比較できると述べた。

また同ツールは、財務状況をリアルタイムで追跡し、「意思決定をサポートするために、統合された財務および非財務パフォーマンス情報についての単一ソースを作成する」。

EYのグローバル・パブリック・ファイナンス・マネジメント(Global Public Finance Management)の責任者、マーク・マクドナルド(Mark MacDonald)氏は発表の中で、意思決定のための透明性、説明責任、健全な証拠は公的資金の管理において不可欠と述べた。また同サービスは、財務責任者らが自分たちのシステムを「評価・改善」することを支援することが目的と付け加えた。

同社によると、ツールはすでに世界中で試験的に運用されており、トロントでは市当局が同ツールを使って、どのように部門間の調整と資金移動が管理されているかを追跡した。

システムはEY OpsChain上に構築された。EY OpsChainは4月にローンチされたブロックチェーン・プラットフォームで、1日あたり最高2000万トランザクションをサポートする。

EYはヘルスケア、食品業界、サプライチェーン、財務管理など、ブロックチェーン・プラットフォームのさまざまな使用事例に広く注目している。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸
写真:EY image via Shutterstock
原文:EY Launches Blockchain Tool to Help Bring Accountability to Public Finances