イーロン・マスク氏とテスラが勝訴──ドージコイン価格操作を巡る訴訟で
  • マンハッタン地裁の判事は、イーロン・マスク氏とテスラがソーシャルメディアでの影響力と公的発言を利用してドージコインの価格を操作したとする訴えを棄却した。
  • アルビン・ヘラースタイン判事は、マスク氏のドージコインに関する発言は事実の主張ではなく「願望と誇大宣伝」であり、したがって合理的な投資家はそれを信頼しないと述べた。

イーロン・マスク(Elon Musk)氏と彼の電気自動車会社テスラ(Tesla)が、犬をテーマにしたトークンであるドージコイン(DOGE)の価格を、X(当時はツイッター)や公の場での投稿・発言を使って操作したとする訴訟をマンハッタン地裁の判事が棄却した。

ニューヨーク州南部地区(マンハッタン)連邦地裁のアルビン・ヘラースタイン(Alvin Hellerstein)判事は29日の夜に判決を下した。2022年、投資家たちは、マスク氏が自身のツイッターのフォロワー数や2021年のNBCの「サタデーナイトライブ」への出演などを利用して、ミームコインの価格に影響を与え、彼らを犠牲にして、保有していると見られたDOGEで利益を得たと非難した。

この訴訟で指摘されているマスク氏の発言には、「ドージコインのCEOになる」、「スペースX(SpaceX)に文字通りのドージコインを乗せて月に飛ばす」、「ドージコインが世界の金融システムの標準になるかもしれない」といったものが含まれている。

ヘラースタイン判事は、これらの発言は「野心的で誇大宣伝であり、事実に基づかず、改ざんされる恐れがある」とし、「まともな投資家なら誰もそれを信用しない」と付け加えた。

「被告の第4次修正訴状の却下申立ては、不服申し立てとして認められる」とヘラースタイン氏は判決文に記した。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Dogecoin Foundation
|原文:Elon Musk, Tesla Win Dismissal of Lawsuit Alleging Dogecoin Market Manipulation