ビットコインは5万8000ドル割れ、イーサリアムは7か月ぶりの安値──9月、ビットコインは歴史的に弱い月
  • 米国時間3日の取引開始早々、株式が大幅に下落するなか、ビットコインとイーサリアムは下落した。
  • 今週は米国の主要経済データが発表される重要な週であり、最初の発表ではインフレ圧力の上昇とともに経済の弱さが示された。
  • 9月は過去のデータを見ると、ビットコインは低迷する月となることが多い。

ここ数週間にわたって確立されたパターンが継続し、米国の株式市場の取引が開始してすぐ、暗号資産(仮想通貨)は大幅に下落した。

レイバー・デーの休日が明けた3日、米国株式市場が取引を開始した90分後、ビットコイン(BTC)は1.5%下落の5万7800ドル、イーサリアム(ETH)は3%下落の2442ドルと、2月初旬以来の最安値となった。

幅広い市場指標であるCoinDesk 20 Indexは、1%の下落にとどまった。ステラ・ルメン(XLM)やライトコイン(LTC)など、一部の構成銘柄が小幅な上昇となったためだ。

暗号資産の下落は、ナスダックの2.4%下落、S&P 500の1.5%下落など、米国株式市場の下落と並行して起きた。

8月の米国経済データ

3日朝に発表された8月の米供給管理協会(ISM)による製造業景気指数(購買担当者指数:PMI)は、縮小傾向が続き、事前予想の47.5、7月の46.8を下回る47.2となった。発表の主な内容は、スタグフレーション的な様相を呈しており、新規受注は7月の47.4から44.6に落ち込み、支払い価格は52.9から54.0に上昇している。

この軟調な数字を受け、CME FedWatchでは、トレーダーは9月のFRB(連邦準備制度理事会)による50ベーシスポイントの利下げの可能性を、前日までの30%から39%に引き上げた。最も賭け率が高いのは依然として25ベーシスポイントの利下げで61%。

米国のマクロ経済ニュースのメインイベントであり、利下げ幅を25ベーシスポイントにするか50ベーシスポイントにするか、FRBが決定する最後の要因となるのは、6日発表される8月の雇用統計(非農業部門雇用者数)であり、エコノミストらは7月の11万4000人という低調な数字から16万人に回復し、失業率は4.3%から4.2%に低下すると予想している。

季節性は下落が継続する可能性を示す

8月にビットコインが約10%下落したことを受け、少なくとも一部の人々は9月の反発を期待していたが、それは希望的観測に過ぎないかもしれない。Galaxy Researchのチーフ、アレックス・ソーン(Alex Thorn)氏によると、ビットコインは9月、過去10年のうち、7年で下落している。だがこのデータには良いニュースも含まれているとソーン氏は述べた。

10月は通常、ビットコインにとって年間で最高の月であり、秋の他の月も通常はプラスのリターンをもたらしている。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
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|原文:Crypto Tuesday Crumble Sends Bitcoin Below $58K, Ether to 7-Month Low