ZKsyncの開発企業「マター・ラボ」、従業員の16%を解雇──変化する需要に対応
  • マター・ラボはチームの16%を解雇し、これは合計で30人を上回る可能性がある。
  • 「大規模な組織計画を進め、現在の人材と役割が当社のニーズに完全には合致していないことが明らかになった」とCEOのアレックス・グルチョウスキ氏は書いている。

イーサリアムのレイヤー2プロトコル「ZKsync」の主要開発企業であるマター・ラボ(Matter Labs)は、システム上で構築する開発者が現在必要とする「異なるタイプの技術とサポート」に適応するためのリストラの一環として、従業員の16%を解雇した。同社のCEOであるアレックス・グルチョウスキ(Alex Gluchowski)氏がXへの投稿で述べた。

同社のリンクトイン(LinkedIn)のプロフィールによると、200人程度の従業員がいると思われるため、解雇は合計30人を上回る可能性がある。

ZKsyncは、イーサリアムのレイヤー2ネットワークという混み合った分野で市場シェアを争っている。レイヤー2はメインブロックチェーン上に構築されたプロトコルで、より高速かつ安価にトランザクションを処理するための代替の場を提供する。

レイヤー2の急増は、このセクターを再解釈し、ユースケースに特化したレンズを通して重視する必要があることを示している可能性があると、グルチョウスキ氏はCoinDeskとの最近のインタビューで述べた。同社は6月にエラスティック・チェーン(Elastic Chain)をリリースし、多数のレイヤー2が同社の相互運用性(インターオペラビリティ)レイヤーに接続できるようにすることで、レイヤー2間の断片化に取り組んでいる。

「私は、汎用的なレイヤー2はあまり必要ないと考えているが、一部のアプリケーションに特化したレイヤー2や、コミュニティに特化したレイヤー2は必要だ」と同氏。「エラスティック・チェーン上で立ち上げているプロジェクトのなかには、DeFi(分散型金融)や金融アプリケーションとブロックスペースを共有する必要のないゲーミング・チェーンもある」

CoinGeckoによると、ZKSyncのZKトークンは過去24時間で3.14%下落し、イーサリアム(ETH)は2.9%下落。CoinDesk 20 Index(CD20)で測定されるより広範な暗号資産市場は1.5%下落した。ZKは6月のデビュー以来、約64%の価値を失っている。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:マター・ラボのアレックス・グルチョウスキCEO(Margaux Nijkerk/CoinDesk)
|原文:Matter Labs Restructures to Meet Changing Demands, Lays Off 16% of Team