- ファーサイドによると、アメリカのビットコイン現物ETF11銘柄は1日で2億8780万ドル相当の流出があった。
- アメリカの製造業の弱いデータにより成長懸念が再燃し、ビットコインは下落した。
アメリカのビットコイン(BTC)現物ETF(上場投資信託)にとって、厳しい一日になった。成長懸念とエヌビディア(Nvidia)の売りによって市場センチメントが打撃を受けたためだ。
ファーサイド・インベスターズ(Farside Investors)が追跡しているデータによると、11のETFで2億8780万ドル(約417億円、1ドル=145円換算)の純流出が記録され、5億ドル(約725億円)以上の流出があった5月1日以降では、単日ベースで最大の流出額となった。
フィデリティ(Fidelity)のFBTCは流出額が1億6230万ドル(約235億円)で、流出額トップとなった。グレイスケール(Grayscale)のGBTCは5040万ドル(約73億円)、ビットワイズ(Bitwise)のBITBは2500万ドル(約36億円)、アーク(Ark)のARKBは3360万ドル(約53億円)の流出となり、残りがその他のETFの流出額となった。ブラックロック(BlackRock)のIBITは2日連続でゼロだった。
ビットコインの価格は9月3日に2.7%以上下落し、5万7500ドルとなった。これは、2日の反発を覆すものだった。米国のISM製造業購買担当者景気指数(PMI)が50を下回り、8月の活動の継続的な縮小を示した後に、損失が発生した。このデータにより成長への懸念が再燃し、暗号資産(仮想通貨)を含むリスク資産に重くのしかかった。
「製造業PMIの予想外の結果により、景気減速への懸念が再燃し、エヌビディアが9.54%下落して売りを主導した」と暗号資産のOTCネットワーク、パラダイム(Paradigm)はテレグラムのブロードキャストで述べた。
記事執筆時点で、BTCは損失を拡大して5万6700ドル付近で取引されており、S&P500に連動する先物は0.4%安で取引されていた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bitcoin ETFs Bleed $287M, Largest Daily Outflow in Four Months