スイス第4位の銀行ZKB、個人顧客にビットコインとイーサリアムを提供
  • スイス最大の州立銀行であるチューリッヒ州立銀行の個人顧客は、人気上位2位のデジタル資産であるビットコインとイーサリアムを売買・保有することが可能となった。
  • チューリッヒ州立銀行は暗号資産のカストディを行っており、このサービスはスイスの他の銀行にも提供可能だ。

スイス第4位の銀行であるチューリッヒ州立銀行(Zürcher Kantonalbank、ZKB)は、個人顧客に最も人気のある2つの暗号資産(仮想通貨)、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の売買・保有を可能にするサービスを開始した。

ドイツ取引所(Deutsche Börse)の子会社であるデジタル資産ブローカーのクリプト・ファイナンス(Crypto Finance)との提携により、ZKBの顧客は、ZKBの既存のモバイルアプリ、eバンキング、その他の確立されたチャネルを通じてビットコインとイーサリアムにアクセスできるようになると両社は4日のプレスリリースで発表した。

スイスはデジタル資産に関して先進的であり、国内の多くの金融機関が顧客に暗号資産の取引を提供している。ZKBも暗号資産イノベーションに無縁ではなく、2021年にはスイスのSIXデジタル取引所(SDX)で世界初のデジタル債券発行に参加した。

チューリッヒ州立銀行の機関投資家・多国籍企業部門責任者であるアレクサンドラ・スクリバ(Alexandra Scriba)氏は声明で、「暗号資産に関して、チューリッヒ州立銀行は秘密鍵を安全に保管するという重要な機能を担っている。顧客やサードパーティーの銀行は独自のウォレットを必要とせず、自身の秘密鍵の保管について心配する必要がない。チューリッヒ州立銀行がその両方を担当する」と述べた。

チューリッヒ州立銀行の新サービスにより、他のスイスの銀行も顧客に暗号資産の取引とカストディを提供することが可能となり、トゥールガウ州立銀行がこのサービスを利用する最初のパートナー銀行となった。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Shutterstock
|原文:Switzerland’s Fourth-Biggest Bank ZKB Offers Retail Customers Bitcoin and Ether