トランプ氏、暗号資産やAIなど産業促進を約束──イーロン・マスク氏起用にも言及
  • ドナルド・トランプ前大統領は、トランプ政権2期目の米国経済に対する考えを述べた長尺の経済演説中、暗号資産については若干触れるだけにとどまった。
  • トランプ氏は、米国を世界における暗号資産の中心地にするという約束を繰り返した。

ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は米国時間9月5日に公の場で発言した際、大統領に再選されれば米国を世界の暗号資産(仮想通貨)の中心地にするという約束を繰り返したが、自身の経済政策に関する幅広い演説の中で、デジタル資産については若干しか触れられなかった。

「未来の産業を攻撃するのではなく、米国を暗号資産とビットコインの世界における首都にすることをはじめ、我々は未来の産業を受け入れる」とトランプ氏はニューヨーク経済クラブの集会で聴衆に語った。

トランプ氏自身、家族と関係のある暗号資産プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンス(World Liberty Finance)」が近日中に開始される予定だが、このプロジェクトの「最高暗号資産支持者」となり、この業界で直接的な役割を果たす可能性がある。

1時間に及ぶ演説の中で、トランプ氏は、規制の削減や国内エネルギー生産の増加促進など、2期目が与えられた場合に米国経済を改革する計画を明らかにした。

「私は、経済を不自由な規制から解放するための歴史的なキャンペーンを開始する」とトランプ氏は述べた。「私は今日、2期目には、新しい規制1つにつき、少なくとも10倍の規制を撤廃することを誓う」

イーロン・マスク氏にも言及

トランプ氏は、当選すれば、人工知能(AI)部門の成長を継続させ、米国のハイテク産業が中国と競争力を保つためには電力を増やす必要があるとして、国内のエネルギー生産を増やすために直ちに国家非常事態宣言を発令すると付け加えた。

「これらの包括的な権限により、あらゆる官僚的ハードルを突破し、あらゆる種類の新しい掘削、新しいパイプライン、新しい製油所、新しい発電所、新しい電気発電所、原子炉の迅速な承認を発行する。私たちがかなり迅速に作り出せるこの膨大な供給を見込んで、価格はすぐに下がり、私たちは後進国ではなくリーダーになるだろう」とトランプ氏は述べた。

トランプ氏はまた、連邦政府の支出を監査し、無駄を摘発する任務を負う政府効率化委員会の設置というイーロン・マスク(Elon Musk)氏による提案を採用し、また同委員会の委員長を務めるというマスク氏の申し出を受け入れると述べ、X(旧ツイッター)の所有者でありテスラ(Tesla)のCEOであるマスク氏は「忙しくない」という冗談を飛ばした。

|翻訳・編集:T.Minamoto
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|原文:Trump Promises to Embrace ‘Industries of the Future’ Including Crypto, AI