- ジェフリーズの報告書によると、ビットコインのマイニングは8月に7月よりも収益性が著しく低下した。
- ジェフリーズは、ビットコインの価格が6万ドルを下回ったままであり、ネットワークのハッシュレートが上昇を続けているため、9月もマイニング事業者にとって厳しい月になる可能性があると述べた。
- マイニングの経済性は悪い方向に進んでいるかもしれないが、業務効率は改善していると、同行は述べている。
9月11日に発表された投資銀行ジェフリーズ(Jefferies)の調査報告書によると、ビットコイン(BTC)のマイニングは、ビットコインの平均価格が4%以上下落し、ネットワークの平均ハッシュレートが約2.7%上昇したため、8月は7月よりもはるかに利益が少なかった。
その結果、マイナーの1エクサハッシュ(EH)あたりの平均日次収益は前月より11.8%減少したと報告書は伝えている。
「9月もまた困難な月となる見通しだ。BTCが6万ドルを下回ったままであり、ネットワークハッシュレートが上昇を続けているためだ」とアナリストのジョナサン・ピーターセン(Jonathan Petersen)氏とジョー・ディクスタイン(Joe Dickstein)氏は記している。ビットコインのハッシュレートは、業界内の競争とマイニングの難しさを示す代理指標だ。
ジェフリーズは、今夏は猛暑の日が少なく、大手マイナーの稼働率が向上したと指摘している。マラソン・デジタル(Marathon Digital)が先月採掘したビットコインは、昨年8月の75%と比較して、およそ88%の稼働率の向上を示している。
同行が追跡しているビットコインマイニング事業者上位10社の先月の稼働率は83%で、前年同月の76%、2022年8月の79%を上回った。
「マイニングの経済性は悪い方向に向かっているかもしれないが、業務効率は改善している」と報告書は述べている。
アメリカの株式市場に上場しているマイニング企業は8月に、前月よりも新規ビットコインの採掘シェアが低下したが、ネットワーク全体の19.9%だったと同行は述べた。これは「公開企業がネットワークのハッシュレート増加よりも速いペースで新たな能力を導入した」ためだという。
先月のトークン採掘量は、マラソンが673ビットコインで最多だったと報告書は指摘した。2位はクリーンスパーク(CleanSpark)で478ビットコインだった。
マラソンのインストール済みハッシュレートは依然として最大であり、それにライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)が続いていると報告書は付け加えている。
JPモルガン(JPMorgan)は、マイニングの収益性は8月の最初の2週間で過去最低水準に落ち込んだと先月の報告書で指摘した。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Sandali Handagama/CoinDesk
|原文:Bitcoin Mining Was Significantly Less Profitable in August, Jefferies Says