暗号資産、2回目の大統領選討論会でも話題にならず

2回目の大統領選討論会では、暗号資産(仮想通貨)は話題に上がらなかったが(上がると良かったのだが)、他の話題について活発に議論を交わした。

背景

2024年の米大統領選挙まで2カ月を切った。現地時間10日夜、カマラ・ハリス副大統領とドナルド・トランプ前大統領が、それぞれのビジョンを語った。

なぜ重要なのか

選挙まで2カ月を切った。選挙をめぐる4カ月あまりのプロセスで、米国は新たな最高司令官を選び、規制当局および各省庁のリーダーが指名される。暗号資産業界が関心を寄せていることは明らか。だが残念ながら、暗号資産は10日夜には話題にならなかった。

ポイント

討論会について、ここで改めて言うべきことはあまりない。すでに記事も公開されている。

ここまでの要点をあげておこう。

  • 予測市場ポリマーケット(Polymarket)では、討論会が始まる前には、トランプ氏がハリス氏を掛け金で数セント上回っていた。だが討論会終了時には、トランプ氏とハリス氏は並んでいた
  • 討論会そのものについては、ポリマーケットはハリス氏が勝利したと考えている。世論調査「Ipsos/538」の速報結果を受けて、賭けの結果が決まる。直後のCNNの調査でもハリス氏の勝利となった。
  • ハリス氏の戦略は、トランプ氏を挑発することと、国境、銃の所有、若い家族の税金控除、中小企業の税額控除、中絶のような医療権利の保護に関する議論で、まだ選挙での支持を明確にしていない穏健派の有権者にアピールすることだったようだ。
  • トランプ氏の戦略は、自身とハリス氏が所属するバイデン政権との対比に焦点を当てることにあったようだ。トランプ氏は自身の新型コロナウイルスへの対応や輸入品への関税計画などについてコメントし、自身の実績をアピールした。
  • 暗号資産をはじめ、今回の討論会ではテクノロジーの問題はほとんど話題にならなかった。AI(人工知能)、Googleに対する独占禁止法違反の判決、データセンターの問題などは、90分を少し超える討論会では取り上げられなかった。
  • 次の討論会が予定されるかどうかはわからない。ハリス陣営の関係者は開催を望んでいるが、トランプ氏は「検討する」と述べている。
  • 副大統領候補の民主党のティム・ウォルズ知事と共和党のJ.D. ヴァンス上院議員は、10月1日に討論を行う予定。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Shutterstock
|原文:Crypto Goes Unmentioned Again at Second Presidential Debate