暗号資産の弱気相場が続くなか、ビットコインはゴールドから乖離
  • ビットコインは8月27日以降、弱気相場にあることをCryptoQuantのデータが示した。
  • ビットコインは数カ月前の記録的な水準と比べて20%を下回る水準で苦戦し、史上最高値を更新しているゴールドとの乖離が進んでいる。
  • ビットコインのMVRVは365日移動平均を下回っており、これはさらなる価格調整の可能性を示唆している。

投資家は現在のリスク回避環境において、ビットコイン(BTC)とは対照的に、ゴールド(金)のような伝統的な安全資産を好んでいるようだ。

CryptoQuantによると、ビットコインとゴールドの相関関係は最近大きくマイナスに転じており、金は1オンスあたり2500ドルを超える過去最高値を更新する一方、ビットコインは下落を続け、現在は3月の史上最高値7万3000ドル(約1040万円)と比べて20%を下回る水準だ。ゴールドへの移動とビットコインからの撤退は、米国株が苦戦するなかで生じており、S&P500種株価指数は8月30日以来3.6%下落している。

ビットコインとゴールドの相関関係(CryptoQuant)

CryptoQuantのビットコイン強気・弱気相場サイクル指標は、ビットコインが6万2000ドル(約890万円)で取引されていた8月27日以降、弱気相場にあることを示している。

MVRV(実現価値に対する市場価値)も8月26日以降、365日移動平均を下回っており、これはさらなる価格調整の可能性を示唆しているとCryptoQuantは指摘。MVRVが移動平均を下回ったことは、2021年5月に起こった36%下落の前兆として作用した。

CryptoQuantによると、ビットコイン価格の下落は、より広範なリスク回避と不確実性のもう1つの指標である米ドル指数の低下と同時に起こっている。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:ビットコインの弱気相場(CryptoQuant)
|原文:Bitcoin Decouples From Gold as Crypto Continues in Bearish Phase