暗号資産の普及度合い、インドとナイジェリアが世界最高も成長率はインドネシアが首位:チェイナリシス
  • インドはチェイナリシス(Chainalysis)によるグローバルでの暗号資産普及に関する年次レポートでトップの座を維持した。
  • インドネシアは中央アジアと南アジアで前年比200%近くと最も高い年次の成長率を記録した。

インドとナイジェリアは草の根での暗号資産(仮想通貨)普及において世界のトップ2の座を維持しているが、現地時間9月11日に発表されたブロックチェーン分析会社チェイナリシス(Chainalysis)の年次レポートによると、最も急速に成長しているのはインドネシアとなった。

昨年以来、インドネシアは最も急速に成長している暗号資産市場の1つとして4ランク上昇し、3位となった。中央・南アジア・オセアニア(CSAO)地域内では、インドネシアは前年比200%近くと最も高い成長率を記録し、受け取られた暗号資産の価値総額は約1571億ドル(約22.3兆円、1ドル=142円換算)と最も高かった。

上位20カ国のうち7カ国がCSAO地域となった。

米国は2023年から4位の座を維持したが、ベトナムは3位から5位に転落。

このレポートは、チェイナリシスが実施した調査として5回目を数える。2021年第3四半期から2024年第2四半期の間に十分なデータが存在する151か国をランク付けしたものだが、その手法に若干の変更が加えられた。ピア・ツー・ピア(P2P)暗号資産取引所における取引量の計算は除外し、代わりにDeFi(分散型金融)活動が考慮に入れられた。

インドネシアの躍進にもかかわらずインドがトップに返り咲いたのは、同国が以前措置を講じていたオフショア取引所のバイナンス(Binance)とクーコイン(Kucoin)の両方を最近登録したことで、暗号資産エコシステムに「正当性とは言わないまでも、少なくとも少しは信頼性を高めた」ためだと考えられる。

また、同レポートでは、インドネシアの暗号資産市場は規制の進展ではなく、ミームコインなどの代替的な投資を通じた取引機会によって迅速に利益を上げ、「分散型取引所(DEX)と分散型金融(DeFi)活動の両方のシェアが、この地域の他の国々や世界平均よりも高い」と述べている。

|翻訳・編集:T.Minamoto
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|原文:India and Nigeria Lead the World in Crypto Adoption Again, but Indonesia Is Fastest Growing: Chainalysis